将来の航空需要に対応した航空整備士の養成・確保を図るため、国土交通省では、産学官連携のもと、航空整備士を目指す学生の裾野を広げるための各種取組を進めている。同省では、航空従事者指定養成施設等における航空整備士養成課程の学生に対する無利子貸与型奨学金を創設し、令和6年度から開始(令和5年12月1日から募集開始)することとした。
我が国では、航空需要はコロナ下での急激な落ち込みから回復するとともに、今後もさらに拡大していくことが見込まれているところ、現在の整備士人口の高齢化等に伴う大量退職への対応も必要となっていることから、将来の航空整備士の養成・確保が極めて重要となっている。
しかしながら、航空整備士については、近年の少子化等の影響もあり、指定航空従事者養成施設等(※)の整備士養成施設・学校への入学者数が大きく減少しているところ、その要因の一つとして、航空整備士となるために必要な訓練費等を含めた学費の負担が課題となっている。
※航空整備士の養成課程について、航空従事者技能証明の取得のための国による実地試験の全部又は一部を行わないことができるものとして、国土交通大臣による指定を受けた専門学校等
こうした状況を踏まえ、国交省では、航空整備士の裾野拡大に向けた取組みの一環として、公益社団法人日本航空技術協会及びエアライン等関係者との連携のもと、指定航空従事者養成施設の専門学校等からの要望も聞きながら、航空整備士養成課程における学生の学費負担の軽減を図るための奨学金プログラムの創設を目指して検討を進めてきた。
今般、エアライン等の関連企業2社の協力も得て、航空従事者指定養成施設等における航空整備士養成課程の学生に対して訓練費の一部を無利子貸与する奨学金「航空整備士育成支援プログラム」を創設し、令和6年度から開始(令和5年12月1日から募集開始)することとした。