2018年3月20日 対話型学習コンテンツPDF版を公開 国立情報研、情報セキュリティ教材に大幅加筆修正

大学共同利用機関法人情報・システム研究機構国立情報学研究所(NII)は、高等教育機関における情報セキュリティ教育のための教材「ヒカリ&つばさの情報セキュリティ3択教室〈2018年版〉」のPDF版を公開した。

大学など高等教育機関では、教育や研究、運営などにおける情報化の進展に伴い、従来以上に情報セキュリティが求められているが、そのためには学生を中心として情報を扱う側の情報セキュリティに関する知識を高めることが重要な課題になる。

NIIは、「高等教育機関における情報セキュリティポリシー推進部会」を設置し、高等教育機関の情報セキュリティ教育の支援に取り組むとともに、情報セキュリティ教育のための教材を作成、提供している。

「ヒカリ&つばさの情報セキュリティ3択教室」は、2011年12月の公開以来、高等教育関係者らから高い評価を受けている情報セキュリティに関するインタラクティブな学習コンテンツ。

一方で、情報セキュリティに関わる攻撃手法も高度化・多様化している。またサイバーセキュリティ基本法案の成立、個人情報保護法や著作権法の改正、「政府機関の情報セキュリティ対策のための統一基準」の決定といった情報セキュリティをめぐる環境の変化に合わせて改訂が必要となったため、NIIでは、2011年度版に大幅に加筆・修正を行い、2018年版を作成した。

今回公開した教材は、17話からなる対話型学習コンテンツのテキスト教材(PDF版)。

テーマは①ネットワークサービスの正しい使い方、②ネットにつないだそのプリンター大丈夫?、③システムはいつも最新に、④ウイルス対策はいつも忘れずに、⑤フィッシング詐欺対策、⑥匿名って本当に匿名?、⑦SNSとの付き合い方、⑧USBメモリ、⑨ネット出会い、⑩怪しいソフトウェア、⑪架空請求、⑫著作権、⑬メールの添付ファイル、⑭Free Wi‐Fiは危ない?、⑮パスワードの管理、⑯ネットショップで購入した商品が届かない、⑰パソコンの正しい捨て方。

教材には4人の大学生が登場し、クイズを中心に展開するストーリーを追うことで、自然に情報セキュリティに関する基本的な知識が身に付くような構成になっている。

 

リテラシーを十分に身につけていない大学生を対象に

おもな読者として、スマートフォンやソーシャルメディアの使用経験はあっても、情報セキュリティのリテラシーを十分に身につけていない大学生を想定している。教材をPC端末やスマホなどにダウンロードし、各話に書かれたクイズと解説を読みすすめることで、情報セキュリティについて学習できる。また、高等教育機関の教員が、新入生レベルを対象とする情報リテラシーや情報セキュリティ入門などの講義の教材もしくはその参考資料として教材を利用できる。

原作者の氏名、作品タイトルなどのクレジットを表示し、かつ非営利目的に限り、また、改変を行った際には同じ組み合わせのCCライセンスで公開するという条件のもと、教材を改変したり再配布したりして講義などで利用することが可能。

 

今後、インタラクティブ教材の公開も

NIIでは、今後も社会情勢に合わせ、最新の情報セキュリティ対策に対応した教材作成に取り組み、情報セキュリティ教育のために貢献していく。今後はインタラクティブ教材の公開も予定している。また、最新の情報セキュリティ対策に対応した教材作成に取り組み、情報セキュリティ教育のために貢献していく方針。


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