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農林水産省は、家畜の病気やその対策への理解を醸成するため、「家畜衛生ポスターデザインコンテスト」を開催する。令和６年度は「アフリカ豚熱感染防止」をテーマとしており、７月１６日から９月３０日までの期間で募集を行う。
農場だけでなく日本に滞在・居住する人全員での対策が重要
現在、日本を含む世界中で、高病原性鳥インフルエンザや豚熱などの家畜に深刻な被害を及ぼす伝染病の発生・まん延が大きな問題となっている。家畜にこうした病気が広がると、畜産業に大きな被害を与え、肉や卵を含む食品の安定供給に深刻な被害を及ぼす可能性がある。
こうした中、農家をはじめ畜産関係者は、家畜の病気が農場に入らないよう、日頃から対策を行っている。しかし、病原体は衣類や靴、食品などを介して、家畜が直接感染したり、野鳥やイノシシなどの野生動物を経由して感染したりする場合がある。
このため、家畜の伝染病対策は、農場だけでなく、日本に滞在する、または居住する人全員で心がける必要がある。
今回の「家畜衛生ポスターデザインコンテスト」は、家畜の病気やその対策への理解が深まるきっかけとなることを期待して開催される。
画像：農林水産省プレスリリースより
募集テーマは「アフリカ豚熱感染防止」 協力意識が高まるデザインを募集
アフリカ豚熱は、豚やイノシシが感染する、感染率と死亡率が高い病気。日本では発生していないが、もしも日本の豚農場で発生すれば、多くの豚が死亡し、日本産豚肉の生産が困難になる。
特に、イノシシがアフリカ豚熱に感染すると、豚への感染源となるため、対策が重要である。イノシシは、身近な山にも多数生息しており、畜産関係者だけでなく、日本に滞在している、または居住する人全員で対策を行う必要がある。
アフリカ豚熱感染防止で重要な対策は、「イノシシを誘引しないよう野山では残飯を持ち帰ること」、「ウイルスは土にも含まれるため、靴の泥を下山の前に落とすこと」、「家畜がいる施設に近づかないようにすること」の３つ。
今回のポスターデザインコンテストでは、特に、国内外からの観光客や山林に立ち入る者に向けて、アフリカ豚熱感染防止への協力意識が高まるデザインのポスターデザイン（未公表でオリジナルのものに限る）を募集する。
受賞作品は１０月に発表
応募された作品については、審査委員による審査が行われる。その結果、農林水産大臣賞１点、消費・安全局長賞１点、佳作数点が選定される。また、特別賞として、中央畜産会長賞１点、大日本猟友会長賞１点、日本獣医師会長賞１点、日本養豚協会長賞１点、動物検疫所長１点が選定される。
受賞作品は、１０月に農林水産省ホームページで発表される。また、農林水産大臣賞、消費・安全局長賞、特別賞については表彰式が行われる予定だ。
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