4歳から11歳の子ども達には、〝おにごっこ〟が圧倒的な人気を誇っていることが、笹川スポーツ財団(SSF)の調査で明らかとなった。過去半数近くが「1年間によく行った」と回答しており、また、水泳(スイミング)や自転車遊び、ドッチボールなども3割を超える実施率となった。
「スポーツ・フォー・エブリワン」を推進するSSFが、2年ごとにわが国の幼児から青少年までを対象に、スポーツの実施頻度や実施時間、運動強度などについて、昨年6月から7月に実施した。全体の調査結果は今年3月に公表されているが、今回、10月8日の体育の日に合わせて調査結果をあらためて発表。子ども・青少年のスポーツ実施率やよく行った運動・スポーツの実施種目、運動部活動の活動状況、さらに再来年に迫った2020年東京オリンピック・パラリンピックで「観戦したい種目」の調査結果などをピックアップした。
学校期進むごとに減る「運動回数」
調査によると、過去1年間に運動・スポーツをしなかったと回答した人は、学校期が進むごとに増加していた。中学校期の5.8%から高校になると16.3%と3倍以上となり、さらに大学期21.2%、勤労者30.5%となった。この傾向は「年1回以上、週1回未満」とほぼ運動をしないとする回答者に関しても、同様となったが、運動を全くしない層のほうが増加率は大きかった。
一方で、「週5回以上、年間260回以上」の運動を日常的に行っている層は、学校期が進むにつれて減少しており、さらに「週5回以上、1回120分以上」と運動強度が〝ややきつい〟とされる層は、運動・スポーツの機会が学校での運動部活動が中心となる中学校期、高校期の割合が突出している。
4歳から11歳の幼児に過去1年間によく行った運動・スポーツについて聞いたところ、「おにごっこ」が最も多く、実施率は47.3%とほぼ半数が回答した。以下、水泳(34.2%)、自転車あそび、ドッジボール(30.4%)、ぶらんこ(25.4%)がトップ5にランクイン。
また、12歳から21歳の生徒・学生はバスケットボールが21.9%で第1位。以下、上位5位にはサッカーやバドミントン、筋トレなどが入っており、4歳から11歳は運動あそび系、12歳から21歳はスポーツ系が上位を占めた。
東京五輪、一番人気はバレーボール
いよいよ開幕まで2年を切った2020年東京オリパラに関する意識調査も行った。全体で62.3%が競技場での観戦を希望している。前回調査の2015年と比べて、3.4ポイント増加した。
観戦したい種目について12歳から21歳に聞いたところ、バレーボールが最も多く35.5%。続いて、2位が開会式で34.4%、サッカーが34.1%で第3位、野球が34%で第4位、バスケットボールが27.8%で第5位という結果になった。
また、パラ五輪では、トップは車いすバスケットボールで44.4%。以下トップ5には車いすテニス(29.7%)、開会式(25.8%)、陸上競技(22.6%)、閉会式(21.3%)が入った。
さらに、東京オリパラでのボランティアを希望するか聞いたところ、全体で37.3%が「やりたい」と回答。前回調査の2015年調査と比較して、3.6ポイント上昇した。学校期別では、大学期が最も多かったが、高校期は2015年から12.3ポイントアップと急上昇。大学期と同程度まで伸びてきている。高校生の関心も、ここ2年間で著しく高まっており、実施希望者32.3%から42.4%と10ポイント以上増えた。