大阪府は介護・福祉・保育などの現場を支える職員に対し、1人あたり2万円のギフトカードを新たに配付する方針だ。その財源を盛り込んだ今年度の補正予算案を今月の府議会へ提出する。
吉村洋文知事が先月末の記者会見で明らかにした。
昨今の著しい物価高騰のほか、介護・福祉・保育などの現場で依然として新型コロナウイルスとの戦いが続いていることを踏まえた措置。吉村知事は会見で、「介護・福祉・保育などの仕事に従事されている方々、コロナ禍も残る高い緊張感の中で働いて頂いていることに感謝申し上げます。この物価高の中で十分なものではないかもしれないが、支援策を講じさせて頂く」と述べた。
2万円のギフトカードが新たに配られる対象者はおよそ41.4万人。公務員を除いて、大阪府の介護・福祉・保育などの現場でサービスを提供する全ての職員が対象となる。大阪府は昨年度も同様にギフトカードを配付している(1万円)が、今回もそれを踏襲した制度設計とする方向だ。
介護・福祉・保育などの施設・事業所を通じて職員にギフトカードを配る仕組みを想定。実際に配付する時期は、今年の12月から来年の2月頃になると見込んでいる。予算規模は約87億円にのぼる。
吉村知事は会見で、「今年度末までに事業を執行する」と言明。あわせて次のように語った。
「様々なエッセンシャルワーカーの仕事があるが、介護・福祉・保育などの職員はその中でも収入がなかなか大きく上がらないと指摘されている。本質的には給料を上げるということを、国をあげてやっていかなければいけない。政府にはぜひ実行してもらいたいと思う」