福祉医療機構(WAM)が17日、新たな調査レポートを公表した。特別養護老人ホームの外国人介護人材の雇用状況などをまとめている。
調査は今年10月にWebを通じて実施。949施設(919法人)から有効な回答を得た。
結果をみると、外国人の介護人材を現在雇っていると答えたのは全体の34.1%で、前回調査からは13.7ポイント増加。複数回答で受け入れ形態を尋ねたところ、技能実習の32.4%が最も多く、留学生アルバイトの25.0%、在留資格「介護」が14.2%で続いている。
現在外国人材を雇用中の324施設が工夫・配慮している点では、意思疎通、業務記録の方法や文化・宗教の違いなどを例示。さらに、バックアップを充実させ、定着を目指す動きがあることもわかった。
一方、外国人材を以前雇っていた施設は、受入態勢や能力、費用などが課題だと指摘。また、これまで1度も雇ったことが無い施設は、導入する余裕が無いことや交通手段が車に限られることなどをネックに挙げた。
WAMは、人材確保が厳しくなる中で外国人材に活路を見出すには、こうした施設への支援が必要だと主張。受け入れの負担を分散させるため、複数の社会福祉法人が連携した枠組みで採用・教育・定着を図るモデル事業の必要性などを示している。