2024年11月18日 圧倒的なトランプ氏の認知度 日本財団が若者調査 北朝鮮への対応に期待

世界が固唾を飲んで見守ったアメリカ大統領選は、共和党候補者のドナルド・トランプ氏の大勝で幕を閉じた。大統領選に先立つ10月10日・20日に日本財団が17歳から19歳の若者を対象に行った意識調査は、トランプ氏に圧倒的な知名度があることが明らかとなった。対抗馬のカマラ・ハリス氏が大統領選候補であることを6割の若者が知っているのに対し、トランプ氏は8割以上が候補者であることを認知していたという。北朝鮮への対応や日本国内の米軍基地問題への対応を期待する若者の意識も浮き彫りとなった。

 

現政権下での日米関係、「良好」が5割

現在の大統領が、ジョー・バイデン氏であることを、男性の9割以上、女性では8割以上が「知っていた」と回答。また、次期アメリカ大統領選投開票日の認知度を聞いたところ、投開票日が今年11月であることを知っていたのは、男性の約5割、女性は約3割。全体では「知らなかった」が6割を占めた。

次期米国大統領選について、民主党の大統領候補がカマラ・ハリス氏であることを「知っていた」と答えたのは全体の約6割。一方、共和党の候補者がドナルド・トランプ氏であることを知っていたのは全体の約8割にのぼった。

さらに、民主党の副大統領候補者がティム・ウォルズ氏、共和党がジェームズ・ディヴィッド・ヴァンス氏であることの認知度も尋ねたところ、いずれも全体の約9割が「知らなかった」と答えた。

現米国大統領はバイデン氏であるが、現政権下での日米関係の印象に関しても聞いた。「良好」との回答は全体で約5割、「よくなかった」は1割。「わからない」「回答しない」の合計は約4割を占めた。

大統領交代により、日米関係に「良い変化があると思う」と回答したのは、全体で約3割。「変化がないと思う」「悪い変化があると思う」との回答は、それぞれ2割であった。今後の日米関係で重要なものとしては、「北朝鮮問題への共同対応」「日本国内の米軍基地問題の解決」が多く、それぞれ全体の3割近くが回答した。一方、サイバーセキュリティや気候変動対応、人権問題などに関する項目の回答率は1割に満たないという結果となった。

日本国内の米軍基地に対するイメージとしては、「米軍人等による事件・事故が多く危険」が最も多く、全体の4割近くが回答。「米軍の訓練等の騒音や環境汚染等の悪い影響がある」の回答率も3割となった。

一方、「他国から日本が攻撃・侵略されたときに、米軍が守ってくれる」という回答も約3割を占めるとともに、2割近くが「日本にいる米軍の存在がアジアの平和と安全に役立っている」と答えた。

 

防衛費増額、3割が「賛成」

また、調査では国家安全保障に関する意識も尋ねた。

自衛隊の定員割れ状態化により懸念される影響としては、「災害対応力の低下」という回答が最も多く、半数を超えた。「国防力の低下」「人員不足による現場自衛官の負担増、内部士気低下」もそれぞれ4割にのぼった。

石破首相がひと時口にしていた「アジア版NATO」に関しては、全体の4割が「必要がある」と回答。「必要ない」は約2割で、「わからない」「回答しない」の合計は約4割にのぼった。

さらに、日本政府が2023年度から5年間の防衛費を総額約43兆円と見込み、毎年増額を続ける方針であることに対しては、「賛成」が約3割、「反対」は約4割。賛成の割合は男性が女性より多く、16.7ポイントの差が生じた。


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