2024年10月8日 国が「介護デジタル中核人材」の養成研修を開始 その意義と今後の可能性【足立圭司コラム】

介護現場の生産性向上については、厚生労働省が一層の取り組みの推進を図っています。今年度の介護報酬改定で「生産性向上推進体制加算」を新設したり、各都道府県に「生産性向上総合相談センター」を設置したりしたのは、その具体的な施策の一例と言えます。

また、政府の「デジタル行財政改革会議」でも、介護現場の生産性向上を推進する議論が行われています。テクノロジーの活用による介護現場の生産性向上への注目は、これまで以上に高まっていると言えるでしょう。

一方で、介護事業所からは、具体的な取り組み手法が分からず何から始めればよいか分からない、事業所内に中心となって進めることができる人材がいない、などの声があがっています。

このことから、より多くの介護事業所が生産性向上の取り組みを進めていけるようにするためには、介護現場の生産性向上の意義や考え方、介護テクノロジーなどについて理解を持ち、実際に生産性向上の取り組みを前へ進めるノウハウを持つ人材の養成が不可欠と考えられます。

こうした状況のなか、厚生労働省では、生産性向上の取り組みを推進できる中核人材の養成を図る「介護デジタル中核人材養成研修」を10月から実施します。

研修内容を見てみると、主に以下の知識・スキルを実践的に習得することができるものとなっています。

◯ 介護現場に対する基本的な理解
◯ 介護テクノロジーへの基本的な理解
◯ 課題解決スキル
◯ プロセスマネジメントスキル
◯ ファシリテーションやリーダーシップにかかるスキル

‐これらはいずれも、テクノロジーの活用による介護現場の生産性向上を事業所の中心となって進めていくために必要な知識・スキルです。ここで養成された人材には、それぞれの事業所の要となって取り組みを推進していくことが期待されます。


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