NPO法人日本医療政策機構は28日、喫煙できる飲食店を58.1%の人が避けるという調査結果を公表した。男女別では女性の方が強く避ける傾向にあることもわかった。
調査は今年6月、インターネットを通じて全国の成人男女1000人を対象に実施した。1年間で受動喫煙を経験した場所を複数回答できいたところ、最も多かったのは「路上」の61.5%。次いで、「飲食店」の61.0%が多く、「ゲームセンターなどの遊技場」の51.5%と続く。
「あなたは、行こうとしたお店が喫煙可 (分煙を含まない)だったら、入るのを避けると思うか」と尋ねたところ、58.1%が「そう思う」と回答。男女別にみると男性が52.2%だったのに対し、女性は63.3%で両者の意識には10ポイント以上の開きがみえた。分煙の店についても25.1%の人は、選択を避ける意思を示していた。
さらに、IQOSやPloom TECHなどの電気加熱式たばこについて、「近くで吸われた場合に、自分の健康への影響が気になるか」と質問したところ、35.8%が「気になる」と回答。「気にならない」は27.3%で、残りの36.9%は「わからない」と答えていた。
■ 終末期医療「話し合いたい」が66% 「話し合ったことがある」は25%
調査では対象者に、終末期における治療方針の決定手順などをまとめたガイドラインの存在を知っているか質問。「知らなかった」が89.2%を占め、「知っている」は10.8%に留まっている。
また、自分や家族などが終末期に受ける医療に関して、身近な人と具体的に話し合いたいか、また話し合ったことがあるかを尋ねたところ、「話し合いたい」と66.4%が回答。一方、「話し合ったことがある」は25.4%で、両者の開きは41.0ポイントにのぼった。
「話し合いたい」と答えた人を年代別でみると、割合が最も高かった70歳以上は79.4%、最も低かった30歳代は51.3%だった。「話し合ったことがある」人は、70歳以上が35.1%なのに対し、30代は16.0%に留まっている。話し合うために知るべき要素(複数回答)については、「終末期のケア・治療方針の選択肢」が58.8%で最多。「望む場所で最期を迎えるために必要なこと」(49.1%)、「最期を迎えるにあたって利用できる社会保障制度」(38.3%)が続いた。「自分が終末期を迎えるうえで、どういった役割の人に関わってほしいか」には、「治療やケアなどの情報を教えてくれる人」(57.2%)、「利用できる制度を教えてくれる人」(52.1%)、「医療機関や介護施設との連携を図ってくれる人」(47.1%)がトップ3だった。