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（一社）日本有機資源協会（会長：牛久保 明邦東京農業大学名誉教授）は、第４回「食品産業もったいない大賞」の受賞者を決定した。農林水産大臣賞は、松本大学と長野県中信地区６次産業推進協議会が受賞した。このほか、５団体が食料産業局長賞、６団体が審査委員会委員長賞に選ばれている。表彰式は３月１日に東京証券会館８階ホールで開かれる。当日は、受賞者による事例発表も行われる。
「食品産業もったいない大賞」は、食品産業の持続可能な発展に向け、地球温暖化・省エネルギー対策の一環でもある「エネルギー・ＣＯ２削減」、「廃棄物量削減・再生利用」、「教育・普及（消費者に最も身近な食品を通してこれらの啓発を促す）」などの観点から顕著な実績をあげている食品関連事業者と食品産業によるこうした取り組みを促進・支援している企業、団体、個人を表彰するもの。
今回の表彰では、そば粉とわさびのゼロミッションプロジェクトによる安曇野６次産業の推進に取り組んでいる松本大学、長野県中信地区６次産業推進協議会が農林水産大臣賞を受賞した。
また、熊本県立熊本農業高等学校が「高校生による『規格外海苔からブランド卵・海苔ノリたまごの開発』」、コカ・コーライーストジャパン（株）、（一財）蔵王酪農センター、宮城県蔵王町が「茶殻と乳清を地域資源に～地元産エコフィードで育てた牛による蔵王町振興の取組～」、食品ロス削減連合会が「需要予測の精度向上・共有化による作りすぎ廃棄ロスの削減と省エネ」、日本マクドナルド（株）が「オーダーメイド方式によるファストフード食品ロス削減」、福井県が「『おいしいふくい食べきり運動』と『全国おいしい食べきり運動ネットワーク協議会』による食品ロス削減の取り組み」で食料産業局長賞を受賞した。
さらに、味の素ゼネラルフーヅ（株）が「ペットボトル商品への再生耐熱ＰＥＴ樹脂１００％導入による、『完全循環型リサイクル』の実現」、味の素冷凍食品（株）九州工場が「低温水熱源ヒートポンプ利用など、各種取組による熱エネルギーの有効活用」、（株）伊藤園が「遊休農地を地域人材を活かして新たな茶産地を創生」、国分グループ本社（株）が「輸配送時のもったいない待ち時間削減のための「入荷受付システム」の導入」、生活協同組合連合会コープ東北サンネット事業連合が「生協の物流を使って東北６県に広がる、被災地だからこそ出来る災害用備蓄品の有効活用」、ヤマキ（株）の「『鰹節だし抽出殻』の調味料化による資源リサイクル技術の確立」で審査委員会委員長賞を受賞した。
農林水産大臣賞受賞者の取り組み
農林水産大臣賞を受賞した松本大学と地元の企業や行政の連携により結成された長野県中信地区６次産業推進協議会は、従来廃棄されていたそばの製粉残渣から「焙煎そば粉」や、ほとんどが廃棄されてきたわさびの葉から「わさび葉ペースト」を開発・商品化し、市場に流通させた。
また、商品を普及するだけでなく、それらの恵みを生み出す「自然豊かな安曇野」ブランドの価値をあげるために、様々な業種の企業や自治体等と協力して、県内外でのイベント出展、首都圏への販売促進、着地型観光商品の独自開発によるバスツアーを実施するなど、雇用の創出やリピーターを生んでいる。
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