千葉大学医学部附属病院は、千葉大学柏の葉キャンパスの再編に伴い、柏の葉診療所を千葉大学墨田サテライトキャンパス(東京都墨田区)に移転し、新たに「千葉大学医学部附属病院東洋医学センター墨田漢方研究所」として1月24日に診療を開始した。
墨田区には、後漢時代に漢方処方をまとめた人物、張仲景の我が国唯一の顕彰碑を有する「常泉寺」や、江戸時代に日本鍼灸を確立した鍼灸師、杉山和一を祀った「江島杉山神社」があり、東洋医学研究ゆかりの地であると言える。
1月19日には、診療開始に先立ち、山本亨墨田区長が内覧会に訪れた。内覧会では、勝野達郎所長と研究所内のデザインを担当した今泉博子助教より、「五感をシミュレートする漢方研究所」というグランドコンセプトに基づき、患者さんひとりひとりの症状にじっくり向き合いオーダーメイドの調剤を行う診療と、患者の五感を再認識させることを目指してデザインしたオリジナル家具や調光調色照明等のインテリアという、東洋医学と環境デザインの連携研究に関して説明が行われた。