国土交通省は、地方公共団体が所有・取得する空き家等の身近な遊休不動産について、民間の創意工夫を最大限に生かした小規模なPPP/PFI事業を行うことにより、地域課題の解決やエリア価値の向上につなげる取組である、スモールコンセッションを推進するため、有識者で構成する「スモールコンセッションの推進方策に関する検討会」での議論を経て、6月3日に「スモールコンセッション推進方策」を策定した。
人口減少や少子高齢化等により、全国各地で多くの遊休不動産が存在し、財政や人的資源が厳しさを増していく中で、多くの地方公共団体では、様々な課題により遊休不動産の利活用が進んでいない状況にある。
国交省では、スモールコンセッションを推進するため、令和5年11月に有識者から構成される「スモールコンセッションの推進方策に関する検討会」を設置し、スモールコンセッションを全国的な普及・促進に向けた推進方策について、幅広く議論し、検討した。
【推進方策の主な取組み】
1.普及啓発による機運醸成・意識改革
①「スモールコンセッション推進会議(仮称)」の設立
②セミナーやイベント等の開催
③地方公共団体のトップの理解促進
④媒体を活用した情報発信
⑤相談窓口を通じたアドバイス実施
2.手続きの円滑化
①スモールコンセッション実践ガイドライン(仮称)の策定
②手続きの簡素化(客観的評価の簡素化、関係者の認識共有のための既存の計画等の活用)
3.官民マッチング強化
①遊休公的不動産情報の一覧性のある発信
②官と民をつなぐ仕組みの構築
4.案件形成支援
①事業化への支援