環境省では、2050年カーボンニュートラル及び2030年度削減目標の実現に向け、脱炭素につながる新しい豊かな暮らしを創る国民運動、「デコ活」を推進している。「デコ活」の一環として、室温の適正化とその温度に適した軽装(クールビズ)について、環境省本省(東京)では、5月1日~9月末までの期間で集中的に実施する。
昨年7月に愛称が決定した「デコ活(脱炭素につながる新しい豊かな暮らしを創る国民運動)」では、「新しい豊かな暮らし」に向けた取組の一つとして、若者含めた全世代が働きやすい服装を選べる「オフィス服装改革」(TPOに応じた服装の自由化)を呼びかけるとともに、クールビズ×サステナブルファッション、熱中症予防といった各種のキャンペーンを展開するなど、衣食住・職・移動・買い物といった生活のあらゆる局面で国民・消費者の行動変容、ライフスタイル転換を促し、脱炭素につながる豊かな暮らし創りを官民連携で進めている。
クールビズは、地球温暖化対策の一環として、平成17(2005)年度から政府が提唱する、過度な冷房に頼らず様々な工夫をして夏を快適に過ごすライフスタイル。室温の適正化とその温度に適した軽装などの取組を呼び掛けている。軽装以外の取組としては、省エネ型エアコンへの買換え、西側の日よけのブラインド、日射の熱エネルギーを遮蔽する効果がある緑のカーテンなどを推奨している。
クールビズ 知っておいていただきたいポイント
〇クールビズは気温に合わせた柔軟なライフスタイル
熱中症予防の観点も踏まえ、冷房時の外気温や湿度、建物の状況、体調等を考慮しながら、無理のない範囲で、冷やしすぎない室温管理の取組をお願いします。
大切なのは、無理せず、かつ過度な冷房に頼らないことです。
〇健康につながるクールビズ
平成19(2007)年に「猛暑日」が設定され、平成30(2018)年には、日本の観測史上最高気温(埼玉県熊谷で41.1℃)を更新、令和2(2020)年も(静岡県浜松で41.1℃)同最高気温を観測するなど、年々暑さが増しています。
こうした中、外気温と室温との差が大きいと、体の自律神経やホルモンバランスを崩しやすくなったり、冷えに慣れて汗をかかないでいると、汗腺が退化して、体温調整機能が働かなくなってしまうなど、健康への影響を指摘する専門家もいます。暑くなってきているからこそ、体にやさしい、地球にやさしいクールビズを実践する意義が高まっています。
〇熱中症予防について
近年、気候変動等の影響により、国内の熱中症による救急搬送人員は毎年数万人を超えています。4月24日から、危険な暑さが予想される場合に暑さへの「気づき」を促し、熱中症への警戒を呼びかける「熱中症警戒アラート」と、新たに創設した熱中症警戒アラートの一段上の「熱中症特別警戒アラート」の運用を開始します。日頃から暑さ指数(※)を確認いただくとともに、高齢者や乳幼児等への見守りや声かけ、適切なエアコンの使用、こまめな水分・塩分の補給といった熱中症予防行動をとっていただくことが重要です。
※暑さ指数は気温に加え湿度、日射などを考慮したものです。詳しくは環境省熱中症予防情報サイトを御覧ください。