SOMPOホールディングスグループのSOMPOリスクマネジメントは20日、介護職員向けにリスクマネジメントの学習をサポートする動画サービス「介護リスク塾」を開発した。一部の動画コンテンツを、来年9月末までYouTubeにて無料で公開している。
今年度の介護報酬改定では、施設系サービスに「リスクマネジメントの強化」の強化が盛り込まれた。一方で、人手不足や予算の都合から、介護事業所が職員に学習の機会を設けることは難しいのが現状。そこでSOMPOリスクマネジメントは、手軽かつ低コストで職員が学習できるサービスの展開に着手した。
「介護リスク塾」は、実際の事例や判例を題材にリスクマネジメントが学べるサービス。すでに公開されている動画では、デイサービスの利用者がトイレ内での介助を拒否した結果、トイレ内で転倒した事例を基に、対応の問題点や改善策を解説する内容になっている。事故の詳細から裁判所の判断とポイント、事例から学ぶ施設対応を追って説明していく流れだ。
パソコンやスマホ、タブレットがあれば受講できる手軽さも魅力の1つ。専用のアプリやソフトのダウンロード、テキストなどの教材を揃える必要もない。動画の長さは10分~15分程度のため、すき間時間にサッと見たり、見返したりしやすい点も特徴。要点が絞られた構成になっているので、重要なポイントが頭に残りやすいのも強みだ。
今後は、足場が悪く少人数で対応していたデイサービスの送迎時に起こった転倒の事例や、グループホームで持ち込みベッドから転落した事例に関する動画を近日にも公開する予定。将来的には、サブスクリプション形式での有料化を見据えているという。