2023年1月23日 今さら聞けない介護保険 施設・事業所の「運営指導」とは何か 何がチェックされるのか 【伊藤亜記コラム】

厚生労働省は昨年12月28日、自治体による介護施設・事業所に対する運営指導(実地指導)の実施方法などを解説した「介護保険施設等運営指導マニュアル」の改正を行いました。【伊藤亜記】

今回の改正では、今年度の介護報酬改定を踏まえ、介護職員の「処遇改善加算」「特定処遇改善加算」「ベースアップ等支援加算」の対象サービスの「各種加算等自己点検シート」「各種加算・減算適用要件等一覧」が更新されています。

そこで今回は、この運営指導についてご紹介させて頂きますので、皆さんの健全な事業運営にご活用頂けたら幸いです。

 

◆ 運営指導とは何か

(1)目的

適切な事業所の運営や報酬の請求、高齢者の尊厳保持などに関する理解度、具体的な取り組みについて確認し、必要に応じて助言や指導を行うことにより、保険給付の適正化、サービスの質の確保・向上を図ることを目的としています。

(2)方針

国が定める指針やマニュアルを踏まえ、主に以下の点に重点を置いて関係書類の確認や管理者へのヒアリングなどが実施されます。

・利用者本位の自立支援に資するサービスが提供されているか
・適正な保険給付が確保されているか
・サービスの運営基準、人員配置基準などは遵守されているか
・高齢者の虐待防止、身体拘束の廃止に関して、正しい制度理解に基づいた適切な措置が講じられているか

(3)根拠規定

運営指導

・介護保険法第23条(文書の提出等)

監査

・介護保険法第76条(報告等)【指定居宅サービス事業者】
・介護保険法第115条の7(報告等)【指定介護予防サービス事業者】等

(4)運営指導での確認項目

介護サービスの質の確保、利用者保護などの観点から重要と考えられる標準的な確認項目、確認文書を国が定めています。これは、指導の標準化・効率化を図ることにより、なるべく多くの事業所に的確な運営指導を行うことが介護サービスの質の確保、利用者保護などに資すると考えられているためです。

 

◆ ワンポイントアドバイス

以前は「実地指導」だった名称が、現在は「運営指導」に変更となりました。「運営指導」では、介護報酬の加算などに係る研修計画の作成や実施状況なども自治体が確認します。

また、昨年度の介護報酬改定により、「感染症の予防やまん延防止のための研修・訓練」、「虐待防止のための研修」などの定期的(年1回以上)な実施が、介護施設・事業所に求められることとなりました。

2024年3月までは努力義務ですが、2024年4月からは全ての介護施設・事業所に義務化されます。これらも「運営指導」でチェックされることになっていきますので、2024年度の義務化に向けて、計画的に事業所内の研修計画、研修体制を整備するようにしてください。


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