2016年12月8日 事業者の事例を紹介 気候変動適応情報ポータルサイト

環境省は、気候リスク情報の提供を通じて、地方公共団体や事業者等が気候変動の影響への適応に関する取組を促進する基盤として、「気候変動適応情報プラットフォーム」を今年8月に設立(事務局:国立環境研究所)し、気候変動の影響への適応に関する情報を一元的に発信するポータルサイト(http://www.adaptation-platform.nies.go.jp)を開設している。このほど、ポータルサイトの新しいコンテンツとして、「事業者の適応取組事例」(http://www.adaptation-platform.nies.go.jp/lets/business.html)を追加した。今後、環境省では、事業者の適応取組事例の情報をさらに充実させるため、サイトに掲載を希望する気候リスク管理、適応ビジネスに関する適応取組事例を募集する。

ポータルサイトでは、地方公共団体での気候変動適応計画策定ガイドラインや気候変動影響に関する文献一覧などのコンテンツを掲載している。

気候変動は、様々な事業者の事業活動に影響を及ぼし得るため、そのリスクを把握し、回避・軽減するための適応の取組が需要となっている。「事業者の適応取組事例」ページは、事業者の先進的な適応に関する取組を広く共有することで、多くの事業者による取組を促進していくことを目的としている。

事業者の適応に関する取組は、大きく分けて、気候リスク管理(生産拠点やサービス提供拠点での防災対策や、サプライチェーンの災害影響軽減策など気候変動によるリスクに対応するための取組)と適応ビジネス(災害の検知・予測システム、暑熱対策技術、節水・雨水利用技術など気候変動による影響を回避・軽減するための商品やサービス)からなり、このページではそれぞれの取組を紹介している。

 

掲載されている適応取組事例

掲載されている国内事業者の適応取組事例は、同ページの開設に当たり、「気候変動適応情報プラットフォーム開設記念シンポジウム(今年8月30日開催)」に来場した事業者のうち、協力を得た事業者から紹介された取組。

現在掲載している適応取組事例と事業者は、国際航業株式会社(災害予測、営農支援、鉱山管理、自然災害リスク診断)、SOMPOホールディングスグループ(東南アジアにおける農家向け天候インデックス保険)、東京海上日動火災保険株式会社(天候デリバティブ・台風デリバティブ)、富士通株式会社(農業ICTクラウドサービス「食・農クラウドAkisai(秋彩)」)、ミサワホーム株式会社/株式会社ミサワホーム総合研究所(微気候デザインを取り入れたスマートシティの開発)である。

また、国内事業者の気候リスク管理に関する適応取組事例を把握できていないことから、国内事業者の今後の取組の参考となるよう、海外事業者の適応に関する取組も紹介している。

現在紹介している事例は、英国で公益事業を営む事業者が英国気候変動法に基づき政府に報告をしている適応に関する取組の報告書を参照し、その中の代表的な取組の概要を紹介している。


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