学校法人近畿大学(大阪府東大阪市)は、事務組織の業務改善の一環として、コミュニケーションツールSlackやWebサイトで教職員の問い合わせに対応するAIチャットボットの運用を開始した。11月2日から、まずは年末調整の手続きにおいて導入し、段階的に人事申請等の手続きや人事給与システム、電子契約、ワークフローの入力方法などの事務系の問い合わせに自動応答するシステムを構築していくという。
ポイントとなるのは、
●AIチャットボットが、SlackやWebサイトで事務系の問い合わせに24時間自動応答、
●利用者のフィードバックをもとにチャットボットに学習させ、回答の精度を高めることが可能、
●教職員へのサポートの質を向上させ、事務スタッフの負担を軽減して業務効率化を図る― というもの。
近畿大では、(株)ギブリー(本社:東京都渋谷区)が提供するAIチャットボット「PEP(ペップ)」を利用して、学生サービスの向上に取り組んできた。
まずは、授業等で使用するシステム等に関する問い合わせに今年3月から対応し、10月からは全学部(以前から導入済みの学部あり)において学生申請や証明書発行などの学生生活に関わるさまざまな問い合わせに自動応答するシステムを運用している。
さらに11月からは事務組織にも展開し、SlackやWebサイトにAIチャットボットを設置することで、事務系の質問に24時間自動応答する仕組みを構築した。
事務組織内でも、各種申請の方法などについて年々問い合わせが増える傾向にあり、個別対応による業務負担の増加が問題となっていたが、AIチャットボットの導入によって、教職員の利便性向上と業務負担軽減を図る。まずは、年末調整の手続きにおいて運用を開始し、今後、段階的に対応範囲を増やしていく予定だという。