日本保険薬局会は15日の定例記者会見で、「リフィル処方箋応需の実態調査報告書」を公表した。それによると、リフィル処方箋に対応した薬局の割合は、4月から10月までの半年で全体の42.1%に上っていた。
調査は11月2日から24日にかけて、同会の会員に対しWEBアンケートで実施。4352薬局から回答を得た。
回答した薬局のうち、リフィル処方箋に対応するため、手順書の配置や従業員への周知といった体制整備を行っていたのは92.4%。リフィル処方箋に10月のうちに対応した実績を持つ薬局は26.0%で、総受付件数に対するリフィル処方箋の割合は0.102%だった。リフィル処方箋の割合が1%以上だったのは58薬局のみと、一部の薬局に実績が集中している傾向がみられる。
薬局薬剤師の対応をみると、服用期間中のフォローアップを実施している薬局は85.1%、医療機関へのフィードバックを行っているのは78.6%であり、実際に受診勧奨をした事例も複数報告があった。一方で、他の業務と比べた場合、他の薬局への情報提供の実施率が若干低い傾向が表れた。リフィル処方箋の2回目、3回目を別の薬局で調剤するケースもあることから、制度の普及と合わせて薬局間の連携を一層推進する必要があることがわかる。
薬局側のメリットとしては、患者や医療機関とのコミュニケーションが増加。それに伴う信頼度の向上や職能発揮を上げる声が多かった。実際にリフィル処方箋への対応を通じて患者や医療機関との関係性が良くなったという意見もあるという。