施設などで介護サービスを担う外国人を多く招こうと、横浜市がインターンシップを受け入れる取り組みを開始した。ベトナムの自治体や大学などと結んだ覚書に基づく初めての取り組み。
7日、第1陣となる2人が横浜市役所を訪問した。2人は今後、市内の特別養護老人ホーム「天王森の郷」で約9ヵ月間働きながら、介護の知識・技術や日本語などを学んでいく。その後いったん帰国。ベトナムの大学を卒業したら、技能実習生として横浜に戻ってくることになっている。
インターン生のフィン・ティ・クック・ホアさんは市役所で、「日本で介護人材が足りないという話を聞いて良いチャンスだと思った」と語った。グエン・テイ・ハンさんは「卒業後も日本で働きたい。今回こうした機会を貰えて幸運」と話した。
出迎えた荒木田百合副市長は、「心から歓迎します。困ることもあるかと思いますが、1つ1つ解決していきましょう。全力でお手伝いします」と約束した。
ベトナム側との覚書は昨年7月に締結したもの。送り出し側が意欲のある人材を推薦し、受け入れ側が家賃や日本語の学費の補助、生活支援などを行う。今回は特養と協力して2人の住まいを確保している。「天王森の郷」の施設長は、「再来日して介護福祉士の資格を取れば、家族とともに暮らすことも可能」と長期の活躍にも期待する。
インターン生になる条件は、日本語能力試験の「N4」をクリアしていること。横浜市によると、すでに第2陣として8人のベトナム人が入国審査を受けている。
今回の2人は22歳の看護学部4年生で、来年1月には現地の大学を卒業する予定。ともに初めての来日だという。ホアさんは「大阪城を見てたこ焼きを食べたい」。ハンさんは「横浜は海があってきれいな景色も多い。色々なところを周りたい」と笑顔をみせた。