ダイハツはこのたび、デイサービスの送迎の効率化を支援するクラウドサービス「らくぴた送迎」を開発したと発表した。パソコンのブラウザやスマートフォンで使え、事業所の職員とドライバーがリアルタイムで進捗や連絡事項を共有できる。今後も実証実験を重ねていき、来年度中にも提供を開始する計画だ。福祉車両につけるオプションとしてだけでなく、単独でも展開していく方針を打ち出している。
「我々は『モノづくり』と『コトづくり』の両面からブランドの進化を目指している。ハード面だけでなくソフト面でも何か貢献できることはないか、と考え送迎支援システムを作った」。ダイハツの松林淳取締役は会見でそう語った。
「らくぴた送迎」は送迎前、送迎中、送迎後の各シーンでデイサービスの業務をサポートする。登録した情報を基に送迎計画を自動で作成し、最短でまわれる合理的なルートを提案。事前の準備にかかる職員の手間を減らす。
到着・出発時間の記録はスマホをタップするだけ。事業所側からは常に車両の現在地を把握できる。急なキャンセルが生じた場合、それをワンクリックで瞬時に伝えることも可能。自宅へ近づいたら自動で電話をかけ、音声アナウンスで利用者に知らせる機能も備えている。
送迎の実績はデータとして蓄積されていく。車両の稼働率や遅延回数などがグラフ化され、その後の対策の検討につなげていける。小回りがきき地域で使いやすいコンパクトカーでの送迎を想定し、無駄なプロセスや業務の非効率をできるだけ省けるように設計したという。