農林水産省は9月20日、ジビエ利活用の取組をさらに発展・充実させることを目的に、捕獲する側・利活用する側双方の「出会いの場」としてジビエ連携フォーラムを発足した。また、併せてフォーラムの趣旨に賛同する会員の募集を開始した。今後の活動では、会員の情報発信や会員間の連携による取組、意見交換会(オンラインを含む)の開催などを行っていくとしている。
「ジビエ連携フォーラム」設立の狙い 情報発信・連携の促進で取組を発展
捕獲した鳥獣のジビエとしての利用は、自然の恩恵の上に成り立ち、従来廃棄されていたものを持続的に消費していく流れを作るものであり、経済的価値だけでなく農作物被害等の軽減、自然環境の保全、地域社会の維持等の効果を生み出す社会的意義のある取組である。
「ジビエ連携フォーラム」は、こういった点を踏まえ、ジビエの利用に関する様々な事業者がこうした意義を共有し、情報発信し、さらには相互に連携を図ることでジビエ利活用の取組を発展・充実させることを目的としている。
9月20日から、野生鳥獣の利活用を推進する様々な立場(業種)の会員の募集が行われている。具体的には、フォーラムの目的に賛同する民間事業者、地方自治体、その他関係団体等を募っており、▽食肉のほか骨や皮、角、ペットフード等、分野も多岐にわたるジビエに対し、会員間の連携を行い、利活用の拡大に向けて取り組む意思を有すること ▽本フォーラムのウェブサイトまたは農林水産省ホームページにおいて、会員として、その名称(社名、団体名等)、住所、業種等が公表されることを了承すること ▽事務局からの要請により、意見交換会等へ参加することを了承すること。また、自社ウェブサイトやイベント等において、ジビエ利活用の社会的意義等について情報発信するよう努めること ▽会員の活動が、ジビエ利活用の拡大や関係者間の連携に貢献すると認められること ▽食品衛生等に関する法令を遵守するとともに、これに関連するガイドライン等に沿った取扱いを行っていること 等 ― といった登録要件が設定されている。
申し込みはメールにて受け付けている。登録申請書は、フォーラムのウェブサイトから入手可能。登録された場合は農林水産省ホームページで会員(団体)名が公表される。
1回目の会員名簿の公開は10月上旬頃に行われる予定で、2回目以降は随時更新していくとしている。