新型コロナウイルスのワクチンが受けられるようになったら、あなたは接種しますか? 介護現場を支える職員にそう尋ねた調査の結果を、淑徳大学・総合福祉学部の結城康博教授が22日に公表した。
それによると、「接種する」は79.5%。「積極的に接種する」が34.5%、「様子を見てから接種する」が45.0%だった。
一方、「あまり接種したくない」は12.8%、「接種しない」は2.6%。否定的な人は15.4%となっている。
この調査は、今月3日から16日にかけてインターネットで行われたもの。介護施設の職員やホームヘルパー、ケアマネジャー、訪問看護のナースなど649人から回答を得ている。
国が優先接種の対象から除外している在宅系サービスの職員でも、「接種する」との答えが圧倒的に多かった。例えばケアマネジャーは79.0%、ホームヘルパーは77.4%。自由記述の欄には、重い副反応が生じるケースが今のままごく一部に限られることなどを前提として、「利用者の安心にもなる」「感染を広げたくない」などの意見が寄せられた。
淑徳大学の結城教授は優先接種の対象について、「ワクチンの供給量の問題もあるので、どこかで線引きが必要ということは理解できる。ただ、在宅系サービスを全てひと括りに施設系の後ろへ回す選択は誤り。荒っぽい」と指摘。「在宅でもワクチンの必要性が非常に高いシーンはある。少なくとも、自治体が現場レベルでより柔軟に判断できる仕組みも用意しておくのが筋ではないか」と話している。