2022年10月17日 エネルギー不足、半数以上が「関心ある」 日本財団が若者調査 7割がエアコンなどで節電協力

7年振りに全国的な節電要請が行われるなど、今年の夏は電力供給がひっ迫し、これから迎える冬季も、電力の不足が予測されている。日本財団が今夏に行った17歳から19歳を対象に行った意識調査では、半数以上がエネルギー不足に関心を示しており、約7割が日々の生活で節電に取り組んだことが明らかとなった。多くがエアコンや照明で節電に努めたという。

調査によると、電力不足に関して、全体では5割以上が「関心がある」と回答し、男女別では、男性が女性よりも「非常に関心がある」と答えた割合が12.5ポイント多かった。地域別では東京圏が全体平均よりも4.2ポイント「関心がある」とした人の割合が多い。

電力の安定供給が難しくなった背景として、全体では「地球温暖化に伴う平均気温の上昇による夏季のエアコン等の使用の増加」「東日本大震災の影響による原子力発電所の休止の増加」「コロナ禍でライフスタイルが変化するなかでの電力需要の増加」の順に、「聞いたことがあり、内容も理解している」と回答した人が多い。

節電要請による電力不足への関心度合いの変化について、全体では約4割が「関心が高まった」と回答。他方で、約1割が「節電要請があったことを知らなかった」とした。地域別では、東京圏では全体平均よりも4.9ポイント高い44.1%が「関心が高まった」と答えた。

節電要請を知った者の行動変化として、男女とも「これまで以上に節電に取り組んだ」との回答者が最多。続いて、男性では「節電方法を調べるなど、情報収集をした」、女性は「周囲に節電を呼び掛けた」と回答した若者が多かった。

日常生活での節電に関しては、全体では約7割が「取り組んでいる」と答えた。節電に取り組んでいない約3割に理由を聞いたところ、男性は「自分の生活に支障をきたすから」、女性は「具体的な節電方法を知らないから」が最も多かった。

男女とも節電方法として「エアコンの利用方法を見直し」(71.2%)を行っている人が最も多く、「照明の利用方法の見直し」(64.0%)が続く。

さらに、早寝早起きをすることや、使用していない家電のコンセントを抜く、家族で一つの部屋に集まるといった「自分や家族の生活習慣・ライフスタイルを改める」ことに取り組んでいるのは32.5%。

21.9%が学校やオフィス等を積極的に利用することで自宅にいる時間を減らしており、18.5%が家電の買い替えや電球のLED化といった省エネ製品の活用等の節電に取り組んでいることがわかった。

 

2割に留まる節電ポイントの周知度

政府は、今夏の電力不足への対応策として、『節電ポイント制度』を導入予定。各電力会社による節電プログラムに参加する家庭に、政府が2000円相当のポイントを付与するもので、調査では同制度に関する意識も聞いた。

節電ポイント制度について、全体では「聞いたことがあり、内容も理解している」と答えたのは2割弱。男性が女性よりも「聞いたことがあり、内容も理解している」と回答した人の割合が11.7ポイント上回った。

同ポイント制度を「導入するべき」と答えたのは約4割。性別では、男女とも「導入するべき」と回答した人が4割以上を占める一方、「導入するべきではない」と回答したのは男性で23.8%、女性で17.0%と男女差が確認できた。


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