2020年1月15日 エコバッグ、多くの若者が使用に前向き 日本財団が18歳意識調査、マイボトルも肯定的

スーパーやコンビニで購入した商品を自宅等までに持ち返る際に便利なレジ袋。利便性の一方で、海洋ごみ問題の要因となっている。レジ袋を減らすためには、一人ひとりが買い物バッグ(エコバッグ)を保有することが必要となるが、日本財団が全国の18歳を対象に行っている意識調査によると、若者の3割以上が現状どおり、レジ袋がゼロ円でもエコバッグを使いたいと答えていることが明らかになった。この調査は日本財団が国の借金や消費税、さらに恋愛などさまざまなトピックについて18歳を対象に行っているアンケート。今回は「環境」をテーマに掲げ、①環境省や、②環境のために取り組んでいること、③パリ協定、④気候変動など、環境を取り巻くさまざまな事項について聞いた。

〝環境〟に関する施策を司っているのは環境省だが、若者に同省の印象を聞いたところ、「よくわからない」「具体的に何をしているのか分からない」といった回答が全体の約半数を占め、同省の活動があまり認知されていない現状が浮き彫りとなった。

一方で、イメージを挙げた人の中では「環境保護を行っている」「地球環境について世界と話し合っている」「日本の環境問題について取り扱っている」といった印象があげられた。また、「小泉さん(環境大臣)のイメージ」「小泉さんが最近大臣になったところ」など、小泉進次郎衆議院議員に関する回答も目立った。このほかでは、災害対策や地球温暖化対策、公害対策を行っている省庁という声が寄せられた。

調査では、環境問題に対する見解を聞いた。「深刻に考えている」との回答は63.6%で、16.4%は「深刻とは思っていない」と答えた。残り2割は「あまり考え方ことはない」だった。

環境のために何かしているか尋ねたところ、最も多かったのが「ゴミの分別」で24.8%。また、「節電・節水」(18.2%)、「リサイクル/3R/再利用」(10.5%)、「レジ袋をもらわない(もしくは使わない)」(10.5%)、「エコバッグを使用」(7.0%)といった内容が目立つ。約1割は「特に何もしていない」だった。

2030年までに、2013年比で、温室効果ガス排出量を26%削減することを目標に掲げた気候変動枠組条約締約国会議の『パリ協定』。同協定を「知っている」と答えた若者は71.8%にのぼり、約3割の「知らない」の2倍以上となった。また、温室効果ガスがゼロになる『脱炭素』の意味に関しては7割近くが「知らない」と回答。認知度の低さが明らかとなった。

気候変動については「大いに意識している」が22.0%、「多少は意識している」が58.9%と、約8割が意識している。また、最近の台風被害により気象変動が考えるようになったか、という質問では、「大いに考えるようになった」が33.4%、「多少考えるようになった」が48.6%。こちらも約8割が気候変動を考えるようになったと答えた。

海洋に溶けたプラスチックが海洋生物に被害を及ぼしている『海洋ごみ問題』については、45.4%が「よく知っている」、42.7%が「少しは知っている」としており、約9割と高い認知度を示している。

海洋ごみ問題などを受けて、レジ袋の有料化に向けた動きが進んでいるが、レジ袋の価格に関する意識も尋ねた。「レジ袋が有料となる場合、いくら以上になると自分の買い物バッグ(エコバッグ)を持とうと思いますか」との質問に対する回答で最も多かったのは、「0円」で、31.3%。「1円~5円未満」(6.1%)、「5円~10円未満」(9.4%)、「10円~15円未満」(16.0%)と「1円~15円未満」との回答が全体の約3割を占めた。一方「100円~200円未満」の金額を支払ってでもレジ袋を使いたいとする者も12.5%みられた。

さらに、海洋ごみを減らせるなら、マイボトルを持ち歩こうと思うかとの問いに対しては、72.7%が「思う」と肯定的な意見を寄せた。「思わない」は13.7%。13.6%はすでに持っているという。


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