2022年11月28日 みどりの食料システム戦略」技術カタログ Ver.2.0公開、81件の技術を追加収録

農林水産省は、「『みどりの食料システム戦略』技術カタログ(Ver.1.0)」に、2030年までに利用可能な技術を追加した「技術カタログVer.2.0」を公開した。この中では、農研機構や地方公設試等で開発している技術が図表を交えて紹介されている。

農林水産省では、みどりの食料システム戦略の実現に向け、戦略の各目標に貢献し、現場への普及が期待される技術をとりまとめた「みどりの食料システム戦略」技術カタログを公開している。

今回、令和4年1月に公開した「『みどりの食料システム戦略』技術カタログ(Ver.1.0)」に、2030年までに利用可能な技術を追加した「技術カタログ(Ver.2.0)」を作成した。

このカタログでは、作物別に81件の技術を追加収録しており、技術開発の目指す姿・目的、期待される効果、みどりの食料システム戦略における貢献分野(温室効果ガス削減等)、これまでの研究開発成果・進捗状況、今後の開発スケジュール、技術の問い合わせ先等を記載している。

今後については、生産現場で技術指導に取り組む農業指導者をはじめ幅広い関係者に引き続き栽培暦の見直し等に際して活用されるとともに、環境負荷の低減につながる有用な開発中技術について、将来の現場普及に向けて、開発機関との意見交換や実証・改良の取組が進められることが期待される。

 

カタログで紹介されている技術例

▽水稲:水稲有機栽培における雑草防除体系の確立(揺動ブラシ式歩行型除草機と水生ミミズ類の摂食排泄活動により形成される「トロトロ層」を組み合わせた効果的で低コストな除草技術
▽畑作:生産性向上と持続性の両立を実現する生物的硝化抑制(BNI)強化品種の開発(植物が持つ土壌微生物の硝化を抑制する能力を強化し、環境負荷の低減や肥料の削減を図る)
▽露地野菜:バイオスティミュラント資材による作物病害虫軽減(植物が持つ病害虫への抵抗力を高め、植物の生長をサポートする天然由来の資材を利用し、化学農薬削減を図る)
▽果樹:振動を用いた害虫制御技術(化学農薬に依存しない物理的防除技術)
▽畜産:飼料による乳牛ゲップ由来メタン排出の抑制(メタン産生抑制効果を持つ脂肪酸カルシウムを飼料に用いて効果的にメタン発生量を削減する給与技術)

 

掲載事例(農林水産省プレスリリースより)


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