農林水産省は2月23日に東京都渋谷区の100BANCHで農山漁村地域における起業支援プログラム「INACOME(イナカム)」Pitch Dayを開催した。
農山漁村地域が活力を取り戻し、持続的な発展を実現するためには、雇用と所得を生み出すことが重要となる。また、農山漁村には魅力的な資源が豊富にあり、これを活用した多様な事業を起こすチャンスにあふれている。
こうした状況等を踏まえ、農林水産省では、「豊かな資源ややる気溢れる人材と必要な資金を組み合わせることで新たなビジネスが生まれ、農山漁村の価値を高められる」との考えから、農山漁村地域における起業支援プログラム「INACOME」を実施している。この取り組みの一環として開催される「INACOME」Pitch Dayでは、INACOMEに参加する起業希望者によるビジネスアイデア発表をはじめ、多くの人と一緒に農山漁村地域でのビジネスを考えるとしている。
起業家によるプレゼンテーション
当日は、起業家によるピッチ(プレゼンテーション・講評)が行われた。熊本県宇城市の宮川 将人さんが「地元有害鳥獣のジビエ利用によるビジネス化」、長野県上伊那郡飯島町の酒井 裕司さんが「わらしべ長者プロジェクト」、新潟県南魚沼郡湯沢町の奥田 将大さんが「ムスリム旅行者と農山漁村地域/伝統文化を繋ぐ ITコンシェルジュサービス」、長野県上伊那郡南箕輪村の竹中 悠輝さんが「ドローンレーザーを使用した単木レベルの森林資源計測」、福井県福井市の伊藤 弘晃さんが「ふくい郷守人プロジェクト」、三重県熊野市の端無 徹也さんが「伐採した樹木を有効に使おうプロジェクト」、愛媛県宇和島市の水野 裕之さんが「島内外のコミュニケーションを生む『また来たい!が生まれる場所』作り」、山梨県西八代郡市川三郷町の鈴木 美樹さんが「『集落ステイ』のすすめ・畑クラウド・バンブーオフィス」、岡山県美作市の梅谷 真滋さんが「捕獲から活用までワンストップ里山体験鹿革活用事業」、千葉県勝浦市の羽村 太雅さんが「自然体験活動を通じて理科を学ぶスタディツアー『理科の修学旅行』」について、それぞれのビジネスプランを説明する予定。また、審査員として、FVC Tohoku(株)代表取締役社長の小川 淳氏、(株)CAMPFIRE CANPFIRE Bank担当の米山 健一氏、アイ・シー・ネット(株)代表取締役社長の多田 盛弘氏が参加。
このほか、ビジネスマッチング会も行われた。
また、イベント前には、100BANCH主催の「U35農産漁村ビジネスアイデアソン in INACOME Pitch Day」が開かれた。