農林水産省は現在、8月16日までの期間で「食かけるプライズ2020」の募集を行っている。この取組は、日本各地の食・食文化を深く知ることができる食体験を表彰するもの。訪日中の食に関わる体験をした外国人が帰国後も日本の食を再体験できるような環境整備を図り、日本産農林水産物・食品の輸出拡大につなげていく「食かけるプロジェクト」の一環として実施される。
日本の食の魅力を訪日外国人に発信する「食かけるプライズ」
日本には、単に食べるだけでなく、「食×エンタメ」、「食×アート」、「食×スポーツ」、「食×歴史」など、食を通じて出会い、知り、深く共感できるような食体験が数多く存在する。
農林水産省では、こうした食に関わる体験を募集し、集まった事例から素晴らしいアイデアを選定し、日本の食の魅力を訪日外国人に発信することを目的として「食かけるプライズ」を実施している。
また、現在、新型コロナウイルス感染症により、国内各地の食・観光関連産業が影響を受けている。状況が収束した後、訪日外国人観光客の回復を後押しするためにも、この時期に魅力的な食体験を発掘し、受入環境整備を着実に進めておくことが重要となる。
「食かけるプライズ2020」は、こうした観点から実施される表彰制度で、現在、全国から食体験を募集している。
対象となるのは、訪日外国人向けに食体験を販売している事業者、販売を検討している事業者が提供する、これまでに商品化(販売)またはファムトリップ等で提供したことがある日本の食・食文化を深く知ることができる食体験。
応募された食体験については、プロジェクト事務局による1次審査が実施され、それを通過した事例に対して審査委員による2次審査が行われる。選考は、販売実績の有無や、▽「食×○○」と説明できるような食と何かが絡んだ体験であるか ▽日本の食・食文化を深く知ることができる内容であるか ▽訪日観光客が体験したくなる魅力のある内容であるか ▽食体験の販売実績や今後の販売意向 ― といった基準で行われる。
表彰では、1社に「食かける大賞」、10社程度に「食かける賞」が与えられるほか、商品化されていない食体験から3社程度を「ネクストブレイク賞」として選ぶ予定だ。
受賞した食体験には、食体験の動画の制作(1分程度/本)、旅行商品販売サイト等における食体験の情報発信、商品化するための専門家の派遣といった副賞が予定されている。
審査結果は、10月中旬に農林水産省ホームページ、プロジェクト公式サイトで発表される。