スポーツ庁が公表した平成6年度「障害児・者のスポーツライフに関する調査」結果によると、週1回運動を行っている障害児・者の割合は、7~19歳が約4割、成人は約3割であることがわかった。前年度と比較して、成人は横ばいである一方、19歳未満は増加した。運動するためのサポートとしては、約半数が「必要ない」と答える一方、経済的な支援や人目を気にせずに運動できる場所を求める意見も一定数みられた。
6000人超を対象に行った調査では、過去1年間に運動・スポーツを行った日数に関して、7~19歳と20歳以上に分けて集計した。障害児・者が週1日以上、何らかの運動・スポーツを実施していた割合は、20歳以上は32.8%、7~19歳は38.5%だった。前回調査の令和5年度と比較すると、週1日以上の実施率は、20歳以上は横ばい、7~19歳は増加した。
過去1年間に運動・スポーツを実施した種目としては、令和5年度と同様に、「ウォーキング」「散歩(ぶらぶら歩き)」の割合が高かった。次いで、20歳以上では「階段昇降」、7~19歳では「水泳」の割合が多くを占めた。
運動・スポーツを行うきっかけは、順位は令和5年度と変わらず、「特に理由はない・なんとなく」が(41.5%)がトップ。続いて、「医師に奨められた」(24.8%)、「家族に奨められた」(21.7%)」の順。
運動・スポーツ実施者が運動・スポーツをやってよかったことの上位は、「ストレスが解消される」(35.4%)「外出が増えた」(25.9%)」、「体力・身体的機能が向上した(25.0%)」、「体を動かすこと自体が楽しい」(23.3%)」、「行動範囲が拡大した」(21.3%)と、令和5年度から大きな変動はみられなかった。
運動・スポーツを実施しない理由について、運動・スポーツ非実施者の回答は、「運動・スポーツが嫌いである」(36.9%)、「運動・スポーツに興味が無いから」(26.6%)、「疲れるから」(20.6%)」の順となった。
過去1年間の運動・スポーツ実施の有無に関わらず、どのような支援・環境・経験があれば、もっと運動・スポーツを実施することができると思うかに関する回答は、「支援・環境は必要としていない」が46.4%でが最も多い。次いで、「経済的な支援」(19.1%)、「一緒に運動をしてくれる人」(16.5%)、「人目を気にせずに運動できる場所」(12.9%)」が続いた。
過去1年間に、障害のない人と運動・スポーツを経験したことがある割合は24.7%。一緒に運動・スポーツをした障害のない人については、「友人」(40.7%)、「家族」(38.0%)、「クラブ・サークル等の仲間」(31.5%)の割合が特に高かった。
運動・スポーツが何をもたらすと考えられるかについては、56.9%の「健康・体力の保持増進」が最多。「精神的な充足感」(31.8%)、「リラックス、癒し、爽快感」(20.8%)、「人と人との交流」(20.5%)の順という結果がみられた。