関東エリアの高校生が「志願したい」大学としてあげたのは、8年連続で明治大学となったことが、民間企業の調査で明らかとなった。東海地区は昨年2位だった名古屋大学が首位に返り咲き、関西地区は関西大学が9年連続でトップの座を守った。
この調査を行ったのは、(株)リクルートマーケティングパートナーズ(本社:東京都中央区)が運営するリクルート進学総研。高校生の大学選びの動向を明らかにするため、2008年から毎年『進学ブランド力』を実施している。今回は来年3月卒業予定の高校3年生約7万4000名を対象に調査を行い、9117名から回答があった。回収率12.3%。
調査結果をみると、全体で明治大が第1位となった関東エリアは、男子は明治大、女子は早稲田大学が首位となり、文理別では明治大が文系・理系ともに1位の座を確保した。明治の人気ぶりが目立つなか、早稲田大は2008年の調査以来、初の女子1位となった。
東海エリアでは、名古屋大が全体とともに、昨年2位だった男子でもトップの座を手に入れた。同エリアでの男子で名大がトップになったのは、4年ぶり。
一方、女子は昨年2位の愛知県立大学が第1位で、文理別では、文系で昨年に引き続き南山大学が首位となった。また、全体で東海エリアトップの名大は、理系でも第1位を記録した。
また、関西エリアでは、全体トップの関西大が女子と文系で首位となったが、理系は神戸大学が昨年に引き続きトップとなった。
三重大が東海エリア第4位
首位以外の大学をみると、関東エリアは、第2位は早稲田大で、3位は青山学院大学、4位は日本大学と法政大学、6位は立教大学、7位は慶応義塾大学、8位は中央大学、9位は東洋大、10位は千葉大学。さらに11位は上智大学、東京理科大学、首都大学東京、駒澤大学、横浜国立大学、筑波大学、東海大学、北里大学、専修大学、東京工業大学、東京大学、明治学院大学の順となっている。
東海エリアでは、首位の名大に続いて、昨年首位の名城大学が第2位、同4位の三重大が第3位となった。以下、第5位に岐阜大学、7位に静岡大学と名古屋工業大学、15位に愛知教育大学がランクインした。
関西大がトップとなった関西エリアは、近畿大学が第2位、神戸大学が3位。3位までの順番は昨年と同じ。以下、同志社大学、大阪市立大学、関西学院大学、大阪大学、立命館大学、立命館大学、関西外国語大学、大阪府立大学、京都大学、甲南大学などが続く。
青学に「おしゃれな」イメージ
さらに、関東・東海・関西エリアの高校生に、地区に関係なく自身が「知っている」大学について聞いたところ、関東エリアは早稲田大、東海エリアでは名大がそれぞれ昨年に引き続いて第1位の座をキープ。関西エリアは昨年3位の近畿大が4年ぶりに首位の座を手にした。
調査ではこのほか、大学のイメージについても高校生に聞いた。「国際的なセンスが身につく」と最も多くの高校生が答えたのは、関東は昨年2位の上智大、東海エリアは同じく昨年2位の南山大学で、関西エリアは昨年に引き続き関西外国語大がトップとなった。
「学校が発展していく可能性がある」とのイメージが最も多かったのは、関東エリアが東京大で、東海エリアは昨年2位の東京大と同トップの名大、関西エリアは昨年2位の京都大。
さらに「おしゃれな」大学についても調査した。関東・東海両エリアとも青山学院大をあげる高校生が最も多く、また、関西エリアは慶応義塾大と答える高校生が最多数を占めた。青山学院大、慶応義塾大ともに昨年に続く首位獲得。