福祉医療機構(WAM)は2月21日に公表した新たな調査結果の中で、特別養護老人ホームの介護助手の配置状況について最新の動向を報告した。
それによると、介護助手を「配置している」と答えた施設は61.3%。前年度より2.5ポイント上昇していた。
「配置している」とした施設の雇用人数は平均4.8人。介護助手の63.7%は60歳以上のシニア世代となっている。
この調査は、WAMの貸付先の特養を対象として昨秋にWebで実施されたもの。全国の769法人、863施設から回答を得ている。
介護助手の活用は、国が注力する現場の生産性向上に向けた具体策の1つ。個々の役割分担を明確にして掃除、配膳、片付けなどの周辺作業を担ってもらえば、介護職の負担軽減や業務の効率化、サービスの質の向上につながると見込まれている。今回の調査結果では、その活用に多くの特養がチャレンジしている実態が改めて鮮明になった格好だ。
介護助手の活用による効果をみると、「業務の量・負担感が減少した」を選んだ施設が72.0%を占めていた。サービスの質については、53.1%が「変わらない」。38.2%は「向上した」と答えた。
WAMはこうした結果を踏まえ、「タスクシフトによって一定程度ケアの質の向上につながっていることも確認できた」とまとめている。