AIなどを活用した福祉プラットフォームを提供する「ウェルモ」が11月30日に会見を開いた。鹿野佑介代表取締役CEOは、12社から20.4億円の資金調達を行ったと発表。また、東京海上ホールディングス、凸版印刷と新たに資本業務提携を結んだことも伝えた。
「あたりまえの幸せを、すべての人へ」。鹿野CEOは会見でウェルモのビジョンをそう強調した。
ウェルモはケアプラン作成の支援AI「ミルモプラン」、介護の地域資源情報を集約したプラットフォーム「ミルモネット」などを提供している。
会見で鹿野CEOは、ウェルモのミッションはケアテックの力で介護現場を支えることだと説明。例えば将来的にミルモネットユーザーを6000万人まで増やし、誰もが適切な地域資源を見出だせる社会インフラに育てたいとした。
今回の20.4億円の資金は更なる事業拡大に充てる。東京海上ホールディングスや凸版印刷との資本業務提携では、双方のテクノロジー、ネットワークを活かした新たなソリューションの開発などを目指していく。
鹿野CEOは会見後に個別取材に応じた。
介護現場でボランティアを重ねた経験などを振り返り、「人が少ないと仕事に手が回らず疲弊してしまう。その状態を解決するためには、経営を支援しないといけない。どの事業所が何をしているかを『見える化』し、頑張っている事業所がちゃんと評価されるようになって欲しいという思いからミルモネットを始めた」と語った。
続けて、「職員が疲弊している状況ではサービスを丁寧に提供できない。だから介護現場を支えるテクノロジーを作りたいという思いがある。これは創業当時から変わらない」と述べた。