科学技術振興機構(JST)と駐日ポーランド大使館は、日本の女性研究者のより一層の活躍推進に貢献することを目的に、国際的に活躍が期待される若手女性研究者の取り組みを表彰する「羽ばたく女性研究者賞(マリア・スクウォドフスカ=キュリー賞)を創設する。
JSTでは、科学技術イノベーションの創出に向けて女性研究者の活躍を推進しているが、中でも20歳台後半から30歳台前半の時期は研究者としての活躍が最も期待されると同時に多くの女性はライフイベントが想定される時期と重なることから、一層の支援が求められる。
そこで、30歳台前半での功績が認められ、後にノーベル賞を受賞した偉大な女性研究者マリア・スクウォドフスカ=キュリーの名を冠した表彰制度を新たに創設し、世界に羽ばたく若手女性研究者を奨励する。
第1回となる今回は、今年10月1日から12月13日まで自薦・他薦で応募を受け付け、選考委員会による書類審査・面接審査を経て決定する。受賞者の発表・表彰式は来年5月を予定している。
キュリー夫人としても知られるマリア・スクウォドフスカ=キュリーは、31歳でポロニウム、32歳でラジウムを発見した功績が認められ、後に女性で初めてノーベル賞を受賞。しかも、男女を通じて唯一「化学賞」「物理学賞」の2分野で受賞している。
JSTが創設する今回の表彰では特にこの年代を対象に、世界に羽ばたく若手女性研究者を応援する。
最優秀賞の受賞者には、ポーランド大使館およびポーランド科学アカデミーより、ポーランドの研究機関等を訪問する機会を提供する。ポーランドを入口としての国際的な活躍の端緒を開くことを期待している。
また、日本電子株式会社(JEOL)の協賛により、賞金として、最優秀賞に対し50万円、奨励賞に対し各25万円を贈呈する。