2018年6月18日 国民の不安と関心が混在するマイナンバ-制度

経済産業省は先月末の有識者会議「産業サイバーセキュリティ研究会」で、国内の上場企業に対しサイバー攻撃への対策を経営指針に記載することを決定した。その背景は、警察庁が発表した2017年に把握した企業等へのサイバー攻撃6,027件(前年比1.5倍増)、統計を取り始めた2013年の100件程度から右肩上がりの状態への対応にある。そこでサイバー攻撃に関連して思い出されるのが、昨年11月下旬の内閣府発表の「科学技術と社会に関する世論調査」である。調査結果は次表のとおり。

不安回答の中で、サイバー攻撃や不正アクセスなど「IT犯罪」が61.7%と多く、国民意識の中にもサイバー攻撃に対する危機感が見受けられる。「科学技術には関心もあるが、不安もある」と云った相反意識が混在しているように思える。

また、「サイバー攻撃も怖いが、税務署も怖い」と国民の誰もが意識していることが、マイナンバー制度である。電子行政に欠かせないインフラであり、事務の効率化狙って銀行や証券会社などにマイナンバ-を届け出るよう求められる機会が増えてきた。しかし、金融機関への提供は進んでいないようだ。国税通則法の規定で、本年1月から税務調査時の活用などを目的に、金融機関は預金口座と顧客のマイナンバ-をひも付きで管理するように義務付けられた。他方、顧客にとってマイナンバ-の提供は任意だ。収集側だけ義務を課して、届出側は任意という運用の歪さで全く理解しがたいものである。

一昨年末から年末調整書類である「給与所得者の扶養控除等申告書」には個人番号の記入が必要となった。この書類は当然税金関係書類である。銀行口座のマイナンバ-登録が義務付けられれば、預金残高が税務当局に把握される不安につながる。金融機関の窓口では「銀行口座がマイナンバ-に登録されても預金残高などは把握されない」というが疑わしいものだ。それと同時に大量の集約された個人情報の流出や不正利用を防ぐ対策がどうなっているのかといった疑問を抱かざるを得ない

さて、総務省は高齢者や障害者をサポ-トする「ICT民生委員」制度を創設して全国自治体に委託中である。科学技術に関する国民の関心は高く、期待も大きい。マイナンバ-をはじめとするIT技術等関する国民の理解が得やすい丁寧な説明が不可欠である。期待の割に成果が見えないモノの例えとして、「日銀・もんじゅ・稀勢の里」といった言葉を耳にする。マイナンバーがこれに同列視されないこと願っている。


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