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2016年4月25日 「みんなの廃校」プロジェクトを成功させたい

 少子化による児童生徒数の減少や「平成の大合併」をはじめとする市町村合併などの影響によって地方を中心に廃校が意外に多く発生している。廃校になって再活用されることもなく、遊休施設になったり、逆に危険建物となってしまっているものも多い。もちろんそれぞれの自治体では対策の検討が行われているが、年寄りの多い地域などからは特段の要望がなく、活用方法がわからないというのが現状のようだ。 

 こうした事態を受け、文部科学省は、~未来につなごう~「みんなの廃校」プロジェクトに取り組んでいる。各地方公共団体において活用方法や利用者を募集している未活用の廃校施設について、「活用用途募集廃校施設等一覧」として集約し、公表している。より多くの民間企業・学校法人・NPO法人・社会福祉法人・医療法人などに情報を提供することで、廃校施設の有効活用のマッチングの一助になれば、という政策だ。

 廃校は、地方だけでなく、都心でも台東区小島の小学校が台東デザイナーズビレッジに改装され、若手アーティストのアトリエとして注目されている。世田谷区池尻の中学校が世田谷ものづくり学校に変貌し、新宿区四谷の小学校がよしもとクリエイティブカレッジ東京として再利用されている。地方では、香川大学が関連する香川県三木町の希少糖研究研修センター、金沢大学が支援する金沢大学能登半島里山里海自然学校、化粧品会社のノエビア鈴鹿高山植物研究所など、多くの課題を抱えながらも大きな成功を収めている廃校も散見される。

 名作「二十四の瞳」や「北のカナリアたち」を今さら持ち出すまでもなく、今を生きる人々にとっても学校は心のふるさとといえよう。形を変えようとも担う役割が変わろうともそこに人々の集う場所がある。拠りどころの存在が何より重要だろう。かつて存在した学校が地域の核となり絆となるとすれば、未来に向けた人々の想いはより深まる。

 


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