先週日経平均株価が25年ぶりの高値となったが、それ以上に驚く記録が先月生まれている。日経平均株価が10月2日~24日の16日連続して上昇する連騰記録である。1949年東京証券取引所は戦後再開されて、これまでの連騰記録は1960年12月21日から大納会と大発会を挟んだ1月11日までの14日であった。またバブル経済期の1988年2月10日~27日でも13連騰止まりであった。今回の記録更新は56年9ヵ月ぶりであり、その長さに驚きを覚える。

歴史的な株式相場にも拘らず、それほど過熱感もバブル感も見受けられないのは不思議だ。日銀やGPIFの年金基金が買い支える官製相場に慣れきった国内投資家は、売り越した後はやや傍観姿勢であるのに対して、海外の投資家が買いの勢いを強めているという。衆院選の与党大勝でアベノミクスは信任され、政策継続の安心感と企業業績の拡大期待を嗅ぎ取り、海外マネ-が株式市場に流入している。いずれ国内投資家も低金利で運用難の資金を株式に振り向けるだろうが、その時こそ要注意かもしれない。

折しも、1987年10月の「ブラックマンデ-」と呼ばれた世界同時株安から30年目の節目。当時NYダウが1日で20%強下落して市場関係者の肝を冷やした。97年はアジア通貨危機。07年8月米サブプライムロ-ンを発端に翌年9月リ-マン・ショックに至る。ほぼ10年サイクルで繰り返される金融危機は、経済活動がバブル化し、負債が積み上がることの反動であり、西暦の末尾が「7」で終わる年のジンクスと言われている。

さて、今年も残すところ1カ月半余り、西暦の末尾が「7」のジンクスが気に懸かる。米国株や日本株の記録的な高騰が懸念される。また中国経済も世界の震源地になるかもしれない。併せて、北朝鮮の地政学リスクもある。確率は低いが、起きれば重大な打撃を及ぼす事象をマ-ケットでは「ブラック・スワン」と呼ぶ。米朝軍事衝突で必ず投入されるB-1戦略爆撃機は、その姿から別名「死の白鳥」と呼ばれ、グアムから北朝鮮まで2時間の飛行時間で任務遂行が可能である。願わくは、両方とも飛んでもらいたくない白鳥である。