2020年7月13日 年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の運用実績

新型コロナウイルスの感染拡大が懸念されていた本年4月、GPIF理事長は、高橋則広氏から宮園雅敬氏に交代した。ESG投資の先導などで評価の高かった高橋氏であったが、個人的な不祥事で昨年秋の懲戒処分により突然の辞任を余儀なくされた。後任選びは日銀OBも浮上したが、最終的には前任者同様の農林中央金庫出身者に決まった。

新理事長にとって初めての運用実績に関する発表である。2019年度は新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、8兆2,831億円の赤字。運用成績が赤字になるのは4年ぶりで、運用利回りはマイナス5.2%となった。GPIFの前身である年金資金運用基金が市場運用を始めた2001年からの年度収益推移は次表に示すとおり。

2020年1~3月期の運用損失は17兆7,072億円で4半期過去最大となったが、4月以降の株価の上昇で19年度の損失の大部分は回復させている。6月末における累積収益額は65兆7,377億(試算推定額)となったようだ。

ところで、現役世代の保険料は、原則的には年金給付に充てられ、給付に回らなかった一部の保険料を積立金としてGPIFが運用している。将来の現役世代の保険料負担が重くならないように目標利回りに基づき運用している。2020年度から新たな基本ポートフォリオに移行。その変更点は、国内債券35%を25%に減らし、外国債券15%を25%に増やした。これにより国内外の株式・債券の4資産はすべて25%となった訳である。超低金利政策のため国債の投資収益が低迷しており、利回りの高い外債に振り向ける運用となる。

さて、運用資産約150兆円(2020年3月末時点)と世界最大規模の機関投資家のGPIF、その運用動向と方針は世界的にも関心を集める。4~5兆円程度の買い余力が生まれた外国債券投資は、過去10年の収益率が年4.18%と国内債券の年1.92%を大きく上回っているものの、為替相場の連動で収益の振れ幅が一段と大きくなる。GPIFの長期運用という性格を踏まえるならば、短期的な影響を受け安い外債投資より、安全資産の資金を振り向けるべきとの声も聞かれる。いずれにせよコロナ禍という難局のなかでスタートした宮園理事長の舵-取りと運用手腕に期待する次第。


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