2019年3月18日 老いたマリオはわが国の隠れた救世主

2月末ハノイで開催された米朝の2回目の首脳会談、当初の予想に反して非核化をめぐる合意文書の調印までは至らなかった。北朝鮮は制裁解除を求める見返りに核施設廃棄を提案したが、見せかけの非核化を見破ったトランプ大統領は交渉の席を蹴った。米CNNテレビによれば、「ボルトン国家安全保障担当補佐官が大統領に会談に実りがなければ交渉の席を立つように助言していた」と報道。この報道にいつもの決め台詞であるフェークニュースと呟かなかったトランプ氏である。

米朝首脳会談の同じ時期、トランプ氏の元側近だった顧問弁護士のM・コーエン氏が米下院情報特別委員会での非公開の議会証言に応じた。異例ともいえる3日連続の証言で、ちょうど1年前出版されベストセラーとなったトランプ政権の内幕を描いた暴露本「炎と怒り」に劣らないトランプ批判が明らかになった。元側近は「トランプは人種差別主義者であり、詐欺師だ。米国を偉大にするためでなく自分のブランドを偉大にするため大統領選挙に出馬した」等々を証言した。首脳会談初日後、トランプ氏はその証言内容が内政に及ぼす影響と、米朝交渉合意の成果を天秤にかけたことが窺い知れる。このあたりが、ニューヨークの不動産王としての真骨頂たる才覚なのだろう。

ところで、トランプ大統領ほど酷評される大統領も珍しい。あらゆる交渉事はディールに尽きると公言して、頼るのはいつも自己の直感にある。目に見えない理論には思いが及ばない人物のようである。ノーベル経済学賞受賞者のP・クルーグマン氏は「彼は純粋に無知なのだ」と酷評する。トランプ政権で国務長官を更迭されたティラーソン氏は「ばか者(moron)」と呼んでいる。またサマーズ元米財務長官は「呪術経済学よりひどい」と批判する。昨年末、シリアに展開する米軍の撤収政策に反対したマティス国防長官も「理解力が小学生なみ」と大統領に愛想をつかして辞任した。学者や閣僚の助言に馬事東風のトランプ氏である。ヒゲ嫌いだったのにヒゲのボルトン氏の助言を聞き入れたことに驚きを覚えた。何故かボルトン氏がコンピュータゲームに登場する架空の人物であるマリオの老いた姿とオーバーラップする。まさにわが国にとって隠れた救世主のように思えてならない。

さて、今年の市場関係者の「びっくり予想」である。その的中率はニアピンも含めて例年3割程度だが、ロシアゲートでの大統領辞任を予想している。「史上最高値の株価を更新させた大統領が弾劾されるならば、市場は大混乱に陥る」と市場を脅す呟きをしているが、トランプ氏の不安な本心の現われかもしれない。


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