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2018年12月10日 年末の戌は笑って終わるか

2018年の投資川柳に、「蘇るバブルの香りに誘われて」があった。かってバブル景気の最中、1989年の大納会は日経平均株価3万8915円の高値をつけた。トランプ政権ではNYダウは史上最高値を更新して2万7000ドルに達している。市場ではNYダウと日経平均株価を絶対値で比較するが、トランプ大統領が自慢する2万7000も3万8915には遠く及ばない。今更ながらバブル景気時の日経平均株価に驚きを覚える。それに対して大胆な金融緩和と財政出動でデフレ脱却を目指すアベノミクス相場では、今年の10月2日バブル崩壊後の高値2万4245円を27年ぶりに更新した。

一方、現在の東証1部の時価総額は、日経平均株価が2万円に達すればバブル期を超える。野村HLD元会長だった古賀信行氏は、「東証1部の時価総額がバブル期のピーク時における610兆円を超えたら人々の心理の中でバブルを清算できるだろう」と話していた。大発会から時価総額は、東証史上初めて700兆円台に乗せたことが「蘇るバブルの香り」の川柳につながったのであろう。現在のところ610兆円を越えて推移する時価総額、果たして個人投資家は心理上でバブル清算したか否かは不明である。

ところで、タイ国語で「雪」のことを「ヒマ」という。ヒマラヤ山系の頂に積もる雪をみて、ヒマといったのは分るような気がする。雪景色の美しさと山系の高さに畏敬の念を抱いて眺めていたのであろう。日経平均株価の年度推移をみていると、1989年の東証史上最高値3万8915円の株価は、その前後の年から比べて突出している。ちょうどヒマラヤ山系でエベレスト登頂のベースキャンプから標高8,848mの山頂を眺める光景に似ているようにも思える。

さて、1989年1月に昭和から平成に改元。平成最初の大納会はバブル景気の中、史上最高値を記録した。平成最後の大納会は如何なものか。干支にまつわる相場の格言では、戌年を「戌笑う」という。年末も笑って終わりたいものである。そして、今年の投資川柳に、「10秒と2万円の壁を遂に抜け」もあったが、来年は更なる高みを目指す川柳に期待したいものである。

最後に、本コラムを御笑覧頂きました読者の皆様に御礼申し上げますとともに、よい年末年始を迎えられますことを心よりお祈り致します。


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