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2016年7月19日 踏み続ける「改革」のアクセル、行く末は?

 自動車を運転しない人にとっては、あまりなじみが話かもしれないが、傾斜のあるトンネルで車を操縦すると、自分が登っているのか、下っているのか、よくわからないことがある。首都高速やその他高速道路でトンネルに入る。外と比べてやや暗めの橙色の照明のなか、急に速度が遅くなる。目一杯、アクセルを踏んでようやく速度が上がったことから、「ああ自分は今上り坂を運転しているんだ」と気づく。

 こうした状況と、現在の国立大学を取り巻く状況が類似していると、ある国立大学関係者が口にしていた。

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 先月発表された世界的な大学ランキングで、東京大学が初めてアジアナンバーワンの座を明け渡し、京大、阪大などの有力大学が軒並み順位を落とした。さまざまな要因があるが、留学生や外国人教員の増加といった国際化が進展していない点と、国による財政的なバックアップが不十分であるという点が否定的に捉えられたという。

 こんなランキングなど無視すればよい。あくまで一民間企業の調査だ。こうした声もある。しかし、文科省が示した大学改革プランでは、国際ランキングで上位に入ることを目指している。すなわち大学ランキングで好成績を得ることは〝国是〟となっている。ということは、今回のランキング結果は、一大学というよりも、わが国大学行政に対して、世界が「ノー」を突きつけたと捉えることができる。

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 わが国同様、資源がなく、人材だけが頼みのシンガポールでは、高等教育への財政支出を大幅に増やしている。中国も同様だ。一方、わが国では、およそ10年前の法人化後、厳しい財政状況を踏まえた〝改革、改革〟の名のもと、運営費交付金は毎年の削減。踏み続ける改革のアクセルは、本当に大学機能の「強化」に向かっているのか。今回のランキングはいみじくも、わが国高等教育行政のあり方を見つめ直す必要性を訴えているのではないだろうか。

 


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