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2018年5月28日 子供の自発的な読書活動の充実を

 子供たち、特に高校生の不読率が依然として高い現状が続いていることが憂慮されている。全国で書店の閉鎖が相次いでいる背景として、インターネットの普及による購買方法の変化が指摘されているようだが、子供たちの読書活動が低迷していることも一因とは言えないだろうか。

 高校生の読書が少ない要因の分析を行ったところ、①中学生までの読書習慣の形成が不十分であること、②高校生になり読書の関心度合いの低下が見られること、③スマートフォンの普及による子供の読書環境への影響の可能性があることが明らかになっている。

 読書離れの現状を憂えた政府は、第四次「子供の読書活動の推進に関する基本的な計画」を閣議決定し、子供の読書活動の推進に関する施策の総合的・計画的な推進を図るための基本的方針を示した。

 おおむね5年ごとに策定しているもので、今回の計画では、1)読書習慣の形成に向けた発達段階ごとの効果的な取組の推進、2)友人同士で本を薦め合うなどの読書への関心を高める取組の充実、3)都道府県及び市町村における子供の読書活動の推進、4)学校などでの子供の読書活動の推進に留意し、全国の都道府県や市町村において、地域の実状を踏まえた各種施策の一層の充実を図るよう要請している。

 子供たちの読書習慣の形成には、乳幼児、児童、生徒一人一人の発達や読書経験に留意した取組が大切だろう。また、進学時の生活の変化などによって子供が読書から遠ざかる傾向があることがわかっており、学校種間の連携による切れ目のない取組の重要性が指摘されている。

 成長に伴い他の活動への関心が高まり、相対的に読書への関心度合いが低くなっている子供も見られ、読書への関心を高めるためには子供同士で本を紹介したり、話し合いや批評したりする活動が有効だ。各地各校で行われている読書会、図書委員、子ども司書、ビブリオバトルなど、子供の自主的、自発的な読書活動の充実が求められている。

 また、町村における図書館の設置や計画の策定が十分に進んでいない状況が見られることから、都道府県による支援や助言、組織横断的な体制整備が必要だと強調している。学校を中心として、子供たちが自由に読書を楽しみ、読書の幅を広げていくことができるように支援し、発達段階に応じた読書習慣を身に付けることができるよう効果的な充実した施策の継続を期待したい。


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