「プロボノ」という言葉を知っているだろうか。「公共善のために」というラテン語に由来する言葉で、社会的・公共的な目的のために仕事のスキルを提供するボランティア活動のことを指す。本業の仕事で培ったスキルを活かして、地域社会が抱える課題の解決に資する社会貢献活動として注目を集めており、自治体による取り組みも広がりつつある。

例えば神奈川県川崎市。地元のNPOなどに「助っ人」として協力する人を募集し、支援を希望する団体側とのマッチングを3年前から行っている。

プロジェクトの期間は約1ヵ月。名乗り出てくれた「プロボノワーカー」には、団体の課題整理やFacebookの立ち上げ、ホームページの構築、イベントのチラシ・ポスターの製作、会計や法律の相談など、様々な支援内容から得意な分野を選択してもらう。そのうえで、役割の違う3人から5人のチームで団体の活動を支援する仕組みだ。今年からは期間を延長した取り組みも始める予定。参加へのハードルを下げるため、実際の活動にあたって生じる交通費など経費の一部を試行的に助成することも決まっている。

市は、「プロボノ」を通じて新たな出会いやつながり、充実感、生きがいなどを見つけてもらい、地域の活性化にもつなげていくことが狙い。NPOや地域活動団体、町内会・自治会などの基盤を強くすることも想定している。

川崎市の担当者は、「市民活動やボランティア活動などに関わる人が今以上に増え、参加者と団体がWin-Winの関係になればと思っています。新しい人間関係が開けますし、地域の様々な活動を知っていただく機会にもなるのではないでしょうか」とコメント。専門的な技術や知識だけでなく、ファシリテーションやヒアリング、簡単な資料作成など、一般の社会人が持っている力でも支援は十分可能だとして、「気軽に参加してほしい」と呼びかけている。