衆議院は9月28日召集の第194回臨時国会の冒頭で解散され、政府は28日午後の臨時閣議で衆議院議員選挙を10月10日公示、22日に投開票することを決定した。所信表明などを行わない国会冒頭での解散は、小選挙区比例代表並立制の導入後、初めてとなった平成8年9月以来21年ぶりで、戦後4回目となる。

安倍晋三内閣総理大臣が「国難突破解散」と命名する今回の選挙では、5年前の政権交代以降進められてきた「アベノミクス」の成果に対する評価、再来年10月の消費税引上げによる増収分の使途の変更、緊迫する北朝鮮問題などが争点とされる。

仕事人内閣と名付けられた第3次安倍第3次改造内閣が、どのような仕事ぶりを発揮するのかがみられないまま解散したことは寂しく思うが、これから全国各地で激しい選挙戦が行われることになる。我々国民は、「〇〇が好き、嫌い」、「〇〇にお灸をすえてやろう」などといった感情的な理由で投票するのではなく、候補者や政党が我々に示すことになる公約から「この国をどうしていくのか」、「この国が今抱えている問題にどう対処していくのか」といったことをしっかりと見極めて投票することが求められる。

そのためには、政府与党、野党ともに今後の日本のビジョンを示すと同時に、日本が抱えている課題に対処するための政策などを選挙期間中に示していくことが必要である。政府与党からは、これまでの安倍総理の記者会見などでも示されてきたが、野党からはこれまでは「安倍政権の打倒」という言葉ばかりが発せられ、政権交代後の日本をどうしていくのかが全く見えてこない。挙句の果てには、自身の議席のことのみしか頭にないような発言をする者もいる始末。

政権選択選挙の側面もある今回の選挙。我々国民は、「自分ファースト」ではなく、この国の行方を今一度考え、自分の大切な一票を託すにふさわしい人物を見極めなければならない。国を担うにふさわしいと思わせる、しっかりした政策論争を与野党にしてほしいものだ。