2022年11月28日 【慶應大】アート・アーカイヴ資料展「西脇順三郎没後40年記念展「フローラの旅」を開催

慶應義塾大学三田キャンパスにあるアート・センターでは、アート・アーカイヴ資料展 XXIV 西脇順三郎没後40年記念展「フローラの旅」を来年1月16日から3月17日まで開催する。2012年に新倉俊一氏(元明治学院大学名誉教授、英文学研究者)から詩人・西脇資料の寄贈を受け、アート・アーカイヴの西脇順三郎コレクションを運営してきた。今年、没後40年を迎えたことから、〝歩く〟という身体移動を伴いつつ路傍の野草に心を寄せた詩人の活動を「フローラの旅」と名づけ、詩の世界が創造されるプロセスに光をあてる。

2022年に没後40年を迎えた西脇順三郎は、戦前・戦後を通じて日本の現代詩に大きな影響を与えた。「新しい思考の創造者」として世に出した詩篇、散文、詩論の数々は21世紀の現在でも色あせることがない。

同展では「散歩」と「フローラ」という二つのキーワードを設定して、西脇の詩世界を探求する。教鞭を執っていた港区三田界隈、住居を構えた白金台や渋谷、代々木などをはじめとする都心の各所に加え、人々との交流の中で出向いた世田谷や多摩川べりを詩人は歩いた。そして、ふと目にした野草たちに心を寄せ、ふだんは地味で目立つことのない草花たちが鮮やかに、不思議な音となって詩に現れることになります。歩くという身体動作すなわち空間移動をしながら、野草を手にとり、さらにそれらを貼り付けて押し花にするプロセスは、詩人が身体の五感を用いてイマージュの世界を創出していた証といえる。

アート・センターでは、「時空を超え、永劫に像をむすぶ「幻影の人」を追い求めた西脇順三郎の芸術の根底にある「散歩」と「フローラ」をあらためて意識して、西脇作品を鑑賞してくだされば幸いです」と、多くの来場を呼び掛けている。


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