2022年7月6日 ICT活用環境の充実 文科省、夏季休業期間中の取組を要請

文部科学省では、教育委員会・学校等と連携協力して、個別最適な学びと協働的な学びの一体的な充実など、教育の質を向上させることをねらいとする「GIGAスクール構想」を推進しているところであり、児童生徒の1人1台端末等のICT環境を活用した新しい学びが全国各地で開始されている。

こうした中、ICTの活用を質・量ともに充実させていくためには、各教育委員会・学校等において夏季休業期間開始前のICT活用の成果・課題等を確認するとともに、夏季休業期間中に今後の更なる取組の充実に向けた準備を進めることが重要。

その際、端末の利活用が増加していくことも念頭に置きつつ、十分な通信速度が確保できないといった事態が生じないよう、文科省では、令和4年度「GIGAスクール運営支援センター整備事業」を積極的に活用するなど、夏季休業期間中等の機会に保守事業者等の専門家によるアセスメントを実施し、首長部局と緊密な連携をとった上で、早急に課題を解消するよう各教育委員会・学校等に要請している。各設置者におけるアセスメントの実施状況については、今後、国として調査を行う予定だという。

また、既に多くの学校で計画されているように、保護者の理解も得つつ、夏季休業期間中に1人1台端末等を活用して、基礎的・基本的な内容の定着を図るための学習を効果的・効率的に実施したり、より創造的な課題に、今後取り組ませたりすることも考えられると指摘。

地方自治体など学校設置者や学校現場においては、「GIGAスクール構想の下で整備された学校における1人1台端末等のICT環境の活用に関する方針について(通知)」などを活用しながら、取り組むべき課題を洗い出し、1人1台端末の効果的な利活用の一層の促進に努めるよう求めている。

利活用の促進に当たっては、国の「ICT活用教育アドバイザー事業」も活用し、校務・教務の双方において優れた実践に詳しいアドバイザーの支援(経費は全額国費で措置)を得ることも考えられるとしている。また、文科省GIGA StuDX推進チームでは、特設ウェブサイトStuDX StyleやGIGA StuDXメールマガジン等において様々な情報発信を行っている。

特設ウェブサイトStuDX Styleでは「すぐにでも」「どの教科でも」「誰でも」活かせる1人1台端末の活用事例を紹介している。さらに、同サイトでは教育委員会主催の研修会、各学校の校内研修で活用できる研修資料を公開している。夏季休業期間中の教員研修に積極的な活用が可能だ。

また、文科省では、児童生徒が学校や家庭において、国や地方自治体等の公的機関等が作成した問題を活用し、オンライン上で学習やアセスメントができる公的CBT(Computer Based Testing)プラットフォームである「文部科学省CBTシステム(MEXCBT:メクビット)の開発・展開を進めており、夏季休業中の家庭学習の課題に活用することも可能。今年度の利用申込は通年で受け付けている。未登録の自治体・学校においては積極的な登録・活用が期待される。


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