2018年12月11日 18歳の4割以上「65歳で引退したい」 政府100年時代構想「70歳」とギャップあり

日本財団が17歳から19歳までを対象に行った「18歳の意識調査」によると、「18歳」の4割以上が、65歳で仕事から引退したいと考えていることが明らかとなった。現政権の重要施策である人生100年時代構想で掲げている〝70歳まで就労〟とは若干のギャップがみられた。

調査で将来なりたい職業があるか聞いたところ全体の58.3%が、「ある」と回答。なりたい職業では、1位「公務員」(15.7%)、2位「会社員」(15.0%)、3位「エンジニア、デザイナー(12.7%)」という結果となった。以下、医師、看護師(9.2%)、教師、学者(8.8%)などと続いた。

また、進路を決める際、将来の職業をイメージしているかどうか尋ねたところ、「はい」は57%。「いいえ」は23.5%で、19.5%は「わからない」と答えた。働きたい場所に関しては「国内の大都市」が最も多く27.0%で、国内の地方都市は23.4%。海外は4.6%で、「こだわらない」は26.3%だった。

自身の人生における仕事とプライベートの割合としては、53.0%がプライベートと回答し、26.8%が「わからない」。「仕事を優先」は20.3%という結果になった。

働き方に関しては、30.3%が「決められた場所、時間で勤務」を希望しており、「場所や時間に縛られない勤務」としたのは26.4%。「こだわらない」は23.1%、「わからない」は20.3%。

「決められた場所、時間での勤務」を希望する理由としては、「オンとオフを切り替えたい」「決まった方がプライベートの予定を立てやすい」など、プライベートと仕事を両立させたいからこその理由が多かった。また、「生活のリズムを整えたい」「時間に縛られた方がやる気がでる」なども聞かれた。

一方、「場所や時間に縛られない勤務」を希望する人は「プライベートを充実させたい」「ワークライフバランスを重視」「子育てと両立させたい」など、プライベートを重視しつつ、仕事と両立させたいという理由が多い。

また、「こだわらない」と回答した理由としては、「やりがいを感じられれば良い」「仕事ができれば環境はあまり関係ない」といった仕事ができるのなら働き方はこだわらないという意見が聞かれた。さらに、「こだわらない方が仕事の選択肢がある」「その時によっても変わると思うから」などの意見も寄せられた。

転職に関する意識も調査した結果、ひとつの職場で働きたいと希望したのは34.3%で、転職を希望する25.3%を上回った。ひとつの職場で働きたい理由としては、「一つのことを貫きたい」「技術を極めたい」をはじめ「安定した給料を貰いたい」「昇進したい」「退職金がたくさんもらえるから」など給与面・待遇面の理由も多い。また、「再就職は大変そう」など、再びリクルート活動を行うことへの不安の声もあがった。

一方、「ずっと一つの職場で働きたくない」理由としては、「いろいろな体験がしたい」「キャリアアップをしたい」等の理由や、ライフステージに合わせて「働きやすい環境で働きたい」という意見が聞かれた。

さらに調査では、現在は65歳定年制だが、人生100年時代とも言われているとの文言とともに、「何歳まで働きたいか」ということを聞いた。「わからない」が29.4%で最も多かったが、それ以外では「65歳」が23.6%で最も多く、次いで、「65歳未満」が19.0%。4割以上が少なくとも65歳で仕事をリタイヤしたいと考えていることが浮き彫りとなった。「70歳」は13.8%、「75歳」は4.0%、「80歳以上」は10.3%だった。

最多の「65歳」とした理由としては、「65歳までが体力的にも能力的にも限界」「働く意欲がなくなりそう」など体力面や精神面の限界を心配する声と、「年金がもらえるまでは働く」「貯蓄をするため」など金銭面に関する不安があるという。


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