2018年1月22日 1月22日は『カレーの日』 金城学院大教授、食べ方の黄金比率は1:1

1月22日は『カレーの日』。今や世代を超えて愛されており、わが国〝国民食〟ともいえるカレーだが、カレーの食べ方の〝黄金比率〟はご飯1:ルー1だという。名古屋市守山区にある金城学院大学の丸山智美生活環境学部教授が、生活科学の専門家として、また管理栄養士の専門性や給食経営管理の視点から知見を紹介している。

1月22日を『カレーの日』とするのは、昭和52年に、社団法人全国学校栄養士協議会が、同日に給食のメニューをカレーにすることを決め、全国の小中学校で一斉にカレー給食が出されたことにちなんだもの。

広く国民に親しまれているカレーについて、丸山教授は「手軽にバランスの取れた栄養を摂れる〝とてもいい子〟」とし、手軽に多くの栄養をまんべんなく摂れる万能メニューだと絶賛。バランスの良い食事とされる「主食」「主菜」「副菜」「汁」の要素が、カレーライス1品に含まれていると、カレーを食べるメリットを強調する。

食べ方としては、丸山教授は「ご飯と同じ分量の具材を入れる」ことを提唱。例えば、お茶碗一杯分とされるご飯の量150グラムに対し、野菜などの具材を150グラム入れると、栄養学的には一日の野菜の摂取目安とされている350kgの約半分を一食で口にすることができる。

また、丸山教授は、カレーが〝いい子〟である理由として、カレーパウダーに含まれる『クミン』をはじめとする食品機能の存在もあげている。なかでも、コレステロール値の低下、免疫力向上、炭水化物の代謝促進などの効能は、健康面でも大いに有効な効果が期待されるという。

さらに、丸山教授は、食べ方にひと工夫することを提唱している。カレーは具材や粘度を調節しやすく、調理に工夫を加えやすい点でも優れたメニュー。例えば、塩分が気になる人は、インスタントではなく、カレーパウダーで作ることで塩分の摂りすぎを防ぐことができ、嚥下困難なシニアに対しては、多めの水分でよく煮込むことで野菜が飲みやすくなり、栄養低下を防止することが期待される。

カルシウム不足の子どもに関しては、チーズや生クリームのトッピングでカルシウムの摂取とおいしさをアップすることができるという。

 

意外と多い、冬の食中毒 金城学院大講師が注意喚起、盲点は布巾

食べ物を口にするとき、気を付けたいのが食中毒。一般的に梅雨時に多く発生すると言われているが、実は冬どきも食中毒患者が多数発生している。食品衛生の専門家である清水彩子金城学院大学生活環境学部講師によると、厚生労働省などが推奨するとおり、食中毒予防の3原則は「付けない」「増やさない」「やっつける」の三つであり、手を洗う、食材を良く洗う、過熱するといった対応を着実にすることが大事だという。

その上で清水講師は、意外な盲点として『布巾』と『スポンジ』の取り扱いをあげる。気付かぬうちに生肉の汁が布巾やスポンジに飛び散る可能性があり、さらに温度や水分、栄養分が揃った環境でウイルスは布巾とスポンジで繁殖を拡大する。

布巾は濡れている時間が多く、また、冬は温水で洗うことも多いため、ウイルスにエサを与えてしまうことになる。また、人間の手では水気が完全になくなるまで絞ることが不可能であることも注意。スポンジは日々、汚れや水分に触れているため、布巾同様にウイルスにとって快適な環境となりがち。食品のカスや洗剤も洗い流し、きちんと乾かした方が安心だ。

厚労省の発表によると、食中毒の月別発生件数は12月と1月が多く、2月に入ると少し落ち着く。しかし、3月には1月以上に多く発生する傾向にあり、さらなる注意が必要となる。


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