2016年9月9日 考えよう、災害への備え 緊急時に備えて家庭での備蓄を推進

9月1日は防災の日とされているが、農林水産省はその日にあわせ、本省北別館1階の消費者の部屋で特別展示「考えよう、災害への備え~いつもの食品でムリなく家庭備蓄~」を8月29日から9月2日までの期間で開催した。会場では、家庭備蓄に関するパネルが展示されたほか、備蓄に使える食品の展示と特徴の説明、パンフレットの配布等が行われた。さらに、国が実施する食料供給や農林水産業関係での防災の取り組みなどが紹介された。

地震等の大規模な災害が発生した際、食料品の不足が生じたり、避難所の不足等により自宅で避難しなくてはいけなくなる可能性がある。加えて、新型インフルエンザ等の感染症の発生により、不要不急の外出を控えることを余儀なくされる場合がある。

また、発災により電気やガス、水道などのライフラインが停止してしまい、その復旧に1週間以上かかることも想定される。さらに、物流機能が停止することで食料の供給が滞ってしまうことや、食品事業者の被災により復旧後も一部の食品が入手困難になることも考えられる。行政からの公的物資等の配給でも、交通網の寸断等により3日以上到着しないこともありうる。

東京都の調査では、首都直下地震等の大規模地震が発生した場合に、ライフラインが被害を受けて停止することや、道路等が被害を受け物流に支障が出てしまい、食料など必要なものが手に入りづらくなることが想定されるとしており、こうした環境の下で多くの都民が当面の間生活することも考えられるとしている。さらに、各ライフラインの機能を95%回復させるのに要する目標日数として、電力は7日、通信は14日、上下水道は30日、都市ガスは60日かかると言われている。

また、今年4月に熊本地震が発生した際に、農林水産省では、パンやおにぎり、缶詰、介護食品など、被災地に約260万食を供給した。しかし、地震により物流機能に支障が出ていたため、被災地に届くまでは3、4日かかっている。

こうした事態も考えられるため、その備えとして、日頃から最低でも3日分、できれば1週間分程度の家庭での食料品の備蓄に取り組むことが推奨されている。

 

ガイドブックで取り組みを促進

農林水産省では、こうした状況に備える際の参考として、「緊急時に備えた家庭用食料品備蓄ガイド」を作成・公表している。この中では、家庭備蓄の必要性が説明されているほか、緊急時に備えてこれだけは備えるべきもの、主な備蓄食料品の特徴、食料備蓄の基本的な考え方、具体的な備蓄の取り組み方がとりまとめられている。また、備蓄食料品を使った1週間の献立例や簡単レシピなども掲載されている。さらに備蓄食料品のチェックリストも付いており、これから備蓄を始めようとする人にも分かりやすく、役立つような内容となっている。

また、このパンフレットでは、非常食などを備蓄するだけでなく、普段使いの食料品等の「買い置き」を薦めている。日常生活の中で食べている食料品を多めに買い、消費した際に新たに補充するこの方法はローリングストック法と呼ばれ、高齢者、乳幼児、慢性疾患等への配慮の面からも有効な方法として取り上げられている。


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