2016年5月23日 精神科での身体-拘束や隔離が増加 それぞれ約1万人、厚労省調査

厚生労働省がまとめた調査の結果では、精神科の病院で身体拘束を受けた患者の数が、2013年に1万人を超えたと報告されている。2003年からの10年間で2倍に増加。閉め切りの部屋に隔離された患者も約1万人と、およそ1.3倍になっているという。

この調査は、精神科を持つ病院の状況を把握するために毎年6月に行われているもの。今年は2013年の結果が明らかにされた。対象は全国1616の病院。

 

■ 身体拘束の患者10年間で2倍に増加

身体拘束を受けたり隔離されたりした患者の推移をまとめた。調査が始まった10年前と比べると、身体拘束は5109人から1万229人に、地域別では北海道の1076人が最も多く、東京都の992人、埼玉県の878人が続いた。隔離は7741人から9883人に増加。最多は大阪の612人だった。

一方で、精神科の病院に入院している患者はやや減っている。2003年は約32万9000人で、2013年は約29万7000人。ただし、認知症の患者は約5000人増えているという。

 

■ 実施には医師の許可が必要

身体拘束や隔離は、本人や他の患者を危険から守るためなどやむを得ないときに選択される。一定の経験を持つ指定医などの判断が必要で、患者の尊厳を可能な限り守ることが求められている。

 

 

wadai20160523
厚労省の調査結果をもとに作成


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