2020年3月2日 痩せ型男性の長期欠勤リスクは1.5倍 肥満型は1.8倍 国立国際医療研究センター

国立国際医療研究センターは18日、痩せ型の男性が長期間にわたって欠勤するリスクが標準体型の人の1.56倍、肥満体型の人は1.81倍だったという結果をまとめた。肥満型に関する研究はこれまでも多く報告されてきたが、痩せ型に関するデータは少なかった。

調査は、関東・東海地方に本社がある企業で働き、2011年度に健康診断を受けた20歳から59歳の男女計7万7760人を対象に実施。2012年4月から2017年3月の最大5年間に、会社を連続30日以上病気で休んだケースを産業医に報告してもらうかたちで調べた。体型はBMIをもとに、① 痩せ型(BMI18.5kg/㎡未満)② 正常(BMI18.5‐24.9kg/㎡)、③ 過体重(BMI25.0‐29.9kg/㎡)④ 肥満型(BMI30.0kg/㎡以上)‐の4つに分類した。

男性の長期欠勤のリスクを要因ごとにみると、身体的な病気は痩せ型の人が1.51倍、肥満型の人が2.04倍だった。筋肉や骨の病気も痩せ型が1.53倍、肥満型が1.80倍と両方のリスクが高くなっている。さらに、精神的な病気の場合も痩せ型が1.70倍、肥満型が1.75倍で同様の傾向を示している。一方、心血管疾患は痩せ型が1.0倍なのに対し、肥満型は3.03倍と差が生じていた。

女性では、長期欠勤のリスクがみられたのは、過体重の1.54倍のみで痩せ型と肥満型の関連はなかった。ただし、これは人数が全体のおよそ6分の1にあたる1万1594人と少ないことによる可能性もあり、結論を得るには引き続き研究が必要だとしている。

病気を理由とした休職は、企業にとって人的資源の損失や生産性の低下、社会保障費の増大を意味する。ビジネスを持続的に発展させていくためには、社員の休職の原因となるリスク要因を把握することが重要な課題だ。

肥満と病気による欠勤の関連については、これまでに数多く報告がある。しかし、痩せ型と欠勤との関連を調べた研究は少なく、結果も一致していない。また、休みの原因となった疾患ごとに調べた研究はほとんどなし。日本人は、欧米諸国に比べて肥満者の割合が少ない一方で痩せ型の割合が多く、肥満以外の体型にも着目して休みとの関連を研究することは、日本の労働者の健康づくりを推進するためのエビデンスづくりとして欠かせない。

調査結果を受けてセンターは「長期間にわたって欠勤する原因疾患別の検討では、身体的な病気、精神的な病気ともに、痩せ型と肥満型の両方でリスクが上昇していた。勤労者や職場にとって、適正体重の維持が重要であることを改めて示唆する結果となっている」とコメントしている。


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