2019年6月20日 海外生活、半数以上が「興味ある」 日本財団が若者意識調査、英語教育は半数が不満

日本財団が17歳から19歳の若者を対象として行っている意識調査によると、ハイティーンの半数以降が海外での生活に興味を持っていることが明らかとなった。理由は「行ってみたい国等があるから」。一方、学校英語が役に立ったと感じているのは約47%で半数未満。「英語を話せない」「外国人と意思疎通できない」という理由で、多くの若者が学校英語教育に不満を持っている現状が浮き彫りとなった。

 

海外渡航先、トップはアジア

日本財団では、17歳から19歳を対象とした調査を「18歳成人」を皮切りに、これまで「恋愛・結婚観」「障害」「大学入試」などさまざまなテーマで行ってきた。今回は14回目の調査となる。

海外渡航経験に関して聞いたところ、「海外に行ったことがない」のは53.4%で、海外渡航未経験者の方が多い。海外渡航先としては、アジアが最も多く58.6%で、次いでグアム、ハワイを含む北米が42.5%。オセアニアは19.1%、欧州・ロシアは16.3%だった。

海外で生活することへの興味に関する調査では、22.3%が「とても興味がある」、30.5%が「興味がある」と回答。合わせると、52.8%が海外で生活することに興味を持っていることが明らかとなった。

海外で生活することに興味を持つ理由としては、「行ってみたい国・地域・場所がある」が最も多く50.6%。次いで、「海外の文化が好き・関心がある」が50.2%で、「なんとなく憧れるから」は48.3%、「語学の勉強をしたい」は45.6%だった。

一方、海外で生活することに興味がないと答えた理由として最も多かったのは、「日本の生活環境が良いから」(46.0%)で、次いで「日本が好きだから」(41.1%)が続く。また、「(海外は)危険だから」(39.2%)、「日本を離れたくない」(38.1%)、「海外で生活する必要・理由がない」(32.2%)という理由も多くみられた。

さらに、海外で生活する手段として考えていることとして最も多かったのは「海外留学(ワーキング・ホリデー含む)」(61.1%)で、次いで「海外で仕事をする(海外での就職、海外勤務・駐在、ボランティア活動を含む)」が49.6%と多数を占めた。このほか、18.9%が「国際結婚をして海外に住む」と回答した。

 

英語教育「役に立った」は47%

海外で生活する上で語学力が必要となるが、学校での英語教育に関しては、11.6%が「とても役に立った」、35.6%が「役に立った」と回答。合わせると47.2%が学校での英語教育が役に立ったと感じている。

学校での英語教育が役に立ったと思う理由としては「英語が読めるようになったから」が64.0%で最も多い。「英語に関心を持てた」(49.4%)、「英語が話せるようになった」(35.4%)、「外国人と意思疎通ができるから」(32.0%)という回答も多数みられた。

役に立たないと感じた理由としては「未だに英語が話せないから」が58.1%で最多回答。「未だに外国人と意思疎通できない」(33.1%)、「英語に関心が持てない」(29.9%)、「未だに英語が読めない」(28.6%)と、当然ながら英語が苦手な人ほど、英語教育に不満を持っているようだ。

外国人の友人については、いない人が63.5%と6割以上を占める。外国人の友人が「2人以上」いるのは21.3%、「1人」は15.2%で合わせると36.5%に外国人の友人がいる。

外国人の友人がいない人に、今後、外国人の友人を作りたいか聞いたところ「とてもそう思う」20.8%、「そう思う」38.1%で、合わせると58.9%が外国人の友人を持ちたいと感じている。


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